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2003年07月05日(土)
◆『イタリア・ベネチア室内管弦楽団』〜素晴らしきヨーロッパ映画音楽〜 指揮:サンドロ・クトゥレーロ、


ソプラノ: パオラ・グイネッティ、
テノール: カタルド・ガッローネ
指揮: サンドロ・クトゥレーロ



【素晴らしきヨーロッパ映画音楽】

友人と、会場である有楽町の東京国際フォーラム内の書店で早めに待ち合わせた。しかし、本屋は潰れていたよー知らなかった…。(友人は探し回ったみたい…ゴメンね…)

それはさておき、《素晴らしきヨーロッパ映画音楽》なるプログラムですが、もともとこの楽団は、18世紀当時のベネチアンスタイルを再現した衣装を身にまといながら、ヴィヴァルディなどに代表される『バロック音楽』を中心に演奏活動をしているそうです。
今回は『映画音楽』というガラリと違った音楽ですので、実際彼らが本当に聴かせたい演目かわかりませんが、観客に楽しんでもらいたいという意気込みが伝わる楽しい内容でした。

衣装は、ベネチアン・スタイルということですが、いわゆるフランス・ロココ風デザインで、女性はパニエが左右の腰あたりに張り出した形のドレスに鬘、男性もその時代の貴族の衣装に鬘を被っていました。(暑そう)
でも、演奏する内容が、エンリコ・モリコーネとか、ニーノ・ロータなんですよ!
???な感じもしますが、単純に絵的には面白いのでお客は喜んだのではないでしょうか。

1部はモリコーネ作品が6曲もズラリと並び、他4曲というラインナップ。
まず、『ミッション』より「ガブリエルのテーマ」から始まりました。映画自体は知りませんでしたが、何か聴いた事があるなぁと思っていたら、サラ・ブライトマンが、アルバム『エデン』でカバーした「NELLA FANTASIA」でした。オーボエが美しく響いてくる優しい曲。

そのほかに、『ウエスタン』では指揮者のサンドロ・クトゥレーロ氏が、ギターを持ち出して、かっこよく演奏。この方は、曲に合わせて、ピアノを弾きながら指揮したり、アコーディオンもされたり、皆が楽しめるように色々な事をなさいます。
モリコーネといえば、私は『ニュー・シネマ・パラダイス』を思い出します。今回曲目に入っていましたが、全篇に流れる有名な“あの曲”ではなくて、静かな雰囲気の曲が演奏され、ピンときませんでした。なんか残念…。

モリコーネ以外には、バロック音楽の「アルビノーニのアダージョ」(映画では『審判』で使用)も演奏され、なぜかバレエファンの私にはF・ルジマートフ氏の同名のソロ作品が目に浮んできます。
他にも映画『ベニスの愛』の「オーボエ協奏曲2楽章」も美しい旋律も、耳に心地良かったですね。

また、このコンサートは、実力あるソプラノ歌手、パオラ・グイネッティと、若手ながら、大変な美声のテノール歌手(この人はすごく良かった)カタルド・ガッローネの歌唱を聴けるのも大きな魅力でした。グイネッティさんは自然で無理のないお声、ガッローネ氏は非常に美しいハイテノールの方で大変気に入りました。


休憩を挟み、2部はまず男性の楽団員から入場。上着と鬘は取っていましたが、ベストは着用。軽い身なりになってました。
対して女性達は、すっかり衣替えで現代のセクシーな黒のタイトなドレス姿に変身して登場。さすがにイタリア女性はあか抜けて見える。

こんどの曲目は、哀愁が漂う中にも優しさに満ちた美しいメロディを数多く残している、ニーノ・ロータ作品と、ポピュラーで誰もが知っている曲目を組み合わせた内容になっていました。

『ゴッドファーザー』1&2のテーマ曲、『道』、『甘い生活』など心地良くアレンジされていましたし、『ロミオとジュリエット』は本当に美しくて情景が目に浮ぶようでした。(この音楽で、バレエ作品を作ってほしい!)
『81/2』は何て楽しくウキウキした気分になるんでしょう。
他にもマンシーニ(ムーン・リヴァー)や、ピオヴァーニ(ライフ・イズ・ビューティフル)なども聴く事が出来ました。

最後は歌手による、イタリア民謡、「オー・ソレ・ミオ」「帰れソレントへ」「フニクリ・フニクラ」とかベタ〜な曲目
でもこういったものって、わかっていながら、客席では結構盛り上がるのよね。イタリア旅行気分になるのかな?
それとも素晴らしい声の力かしら。

コンサートが終わったら、ホール入り口あたりで指揮者がパンフにサインサービスを行っていた。
私は別に欲しくは無いけれど、友人が並びたいと言うのでボゥーと脇に立って終わるのを待っていたら、楽団員がもう着替えて出てきていました。

いやぁ、見ていたら面白い。さすがにイタリア男だわ!
お客の若い女性と、お話ししたいらしく、ずっと女の子を見つめていたり、めっちゃ親しげに写真取ったり、サインしたり...。それがすごく嬉しそうなの。振り返ってまで見てるし...
たんなるファンサービスというより、“気質”じゃないでしょうかねぇ。
何だかとっても微笑ましかったですー♪(笑)