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2003年01月03日(金)
◆『寿初春大歌舞伎』 玉三郎、團十郎、菊五郎、松禄、他

 
小雪の舞う寒い日でしたが、久々の歌舞伎観劇に参りました。
開演に少し遅れてしまい焦りまくりで歌舞伎座に到着。既に最初の演目が始まっておりました。
私の席は1Fの一番後ろで、古い歌舞伎座の構造上、2F席の張り出した部分と支える柱が舞台中央の部分を遮り、非常に見にくく、(というか真ん中がちょうど柱で動かないと見えない….)ストレスが溜まる席でしたが、新春に相応しい華やかな舞台で次第に悪条件を忘れさせてくれました。
以後色々書きますが、私は歌舞伎に全く詳しくないので稚拙ですがですがご勘弁を…

 ●瀬戸内寂聴作【出雲の阿国】(舞踊)は“歌舞伎四百年”を記念した新作ということでした。京都四条河原のほとりで阿国(福助)と弟子が座の舞台で華やかに踊る場面と、途中に一転柔らかい淡彩画の色調の美術に変わり、かつての亡き恋人、山三(菊之助)と二人でしっとりと踊る回想の場面、そして再び、艶やかに舞台で舞う阿国達という展開でした。
阿国の衣装は室町風で垂らし髪、全体的に晴れやかさ、爽やかさがあり、出だしの演目にぴったりな出し物だと思います。それにしても瀬戸内先生は80歳を過ぎても、作家活動以外にも精力的にTV出演や講演会、説法会、さらにこのような作品まで創られるなんてお元気ですね。

 ●続いて歌舞伎十八番の【矢の根】。以前見たときはそんなに印象に残らない演目でしたが、(素人なので奥深さとか解らずごめんなさい)今回は大変面白く感じました。
五郎役である三津五郎さんの声のはりと、舞台の色彩の鮮やかさ、古典作品特有の凝縮された良さ感じられました。

 ●そしてとても楽しみにしていた歌舞伎座7年ぶりに 玉三郎さんが踊る【京鹿子娘道成寺】ですが、お正月からいい物みせてもらいましたー。
登場するといつものように客席からその美しさにため息が漏れ、私の母も「きれい…」と思わず呟いていました。
長い大作ですので、見せ場が沢山あり、衣装が替わるたび、場面自体も全く異なって見えますので飽きることがありません。烏帽子を被った始めの頃の格調高い〈能〉のような場面から、一転くだけた感じに踊る艶っぽさ、とりわけ手拭いを使い、様々な恋を描くゆったりした踊りでは、ただただうっとりするばかり。
玉三郎さんの踊りを観ると指先やいたるところ全てが滑らかで、どういう訳か、時間が経つことが解らなくなるほど“その世界”にどっぷりと浸らせてもらえます。その不思議な感覚を味わいつつ、あっという間に終盤になり、激しく盛り上がったエンディングをむかえてしまいました。
また是非観てみたいと心から思いました。

 ●最後は【弁天娘女男白波】。有名な名台詞「しらざぁ言って聞かせやしょう」等聞いたことがあるフレーズが沢山出てきて、「この場面で使われるのか…」と判明して嬉しかったです。そして観ていてスカッとする筋ですし楽しんで拝見できました。
弁天役は菊五郎さんで、この人のこういったやくざっぽい役はいつ観てもはまっていて迫力も抜群。
相方の南郷役は団十郎さんとのやりとりは本当に面白かったです。ただ、日本駄右衛門役の幸四郎さんが声に張りが無いように感じましたが…。そして最後に派手な5人勢揃いの場面は圧巻です。演目自体あまり堅苦しくなく筋書きを読まなくても良く理解できました。


 あと、初めて気付きましたが、1月の筋書きプログラムには、前の一年間の公演詳細や、、VIP来場の情報まで載っているのですね。例えば、何日にポール・マッカートニー様御観劇等々…(他月のプロもかな?)へぇーという感じで読みました。
、とにかく母も喜んでましたし観劇に行って良かったです