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クーンツが初めて書いた児童書。
魔法のおもちゃ職人ホドキンズさんが作った 善なるぬいぐるみ、「オドキンズ」が おじさんの死後、悪いおもちゃと悪い存在の魔手から、 おもちゃ工房を守るために戦う。 そしてもちろん、世界の良い子を守るために。
善と悪がくっきりはっきりしていて、 悪いものはあくまで悪く、決してどっちつかずには ならない。迷わない。 だから終盤まぎわまではどちらかというと、 「大人が子どものために書いた」お話で、 「大人のなかの子ども」にはどうなのだろう、と ラストシーンに期待をかけて読んでいた。
というのも、『ウォッチャーズ』での モンスターの描写に、作家として次の展開をとてつもなく 期待させるものがあったから。 今でも、あれはどちらかというと、一部のラブシーンを 除けば、あれこそ児童書だと思っているが。
それで、ラストシーンは? 大丈夫でした、などというと生意気だけど、 ちゃんと児童書ファンを満足させてくれると思う。 巻末に訳者が書いているように、
読書家のあなたなら、 「ルーマー・ゴッデンの『人形の家』や ラッセル・ホーバンの『親子ネズミの冒険』、 そしてリチャード・ケネディの『ふしぎをのせたアリエル号』といった、 現代の人形ファンタジーの代表作を思いついたことでしょう。(引用)
この三作、付け加えるなら、マージェリィ・ウィリアムズの 『ビロードうさぎ』を愛するあなた。 これらをこよなく愛するなら、大丈夫、 オドキンズのフニャ腹は、 あなたをしっかりハグしてくれるはず。 (マーズ)
『ぬいぐるみ団オドキンズ』著者:ディーン・R・クーンツ / 訳:風間賢二 / 出版社:早川書房2002
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管理者:お天気猫や
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