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ストックホルムの、ある一家の物語。 とうさん、かあさん、小学生のラッセの三人家族は、 ある決定的な日を境に、別れ別れに暮らすことになる。 大人たちの話し合いによって 「かあさん」の新しい家族に引き取られたラッセは、 新しい父親で歯医者のトシュテンセン、 義理の姉のロロとともに暮らしながら、 「新しいラッセ」になってゆくのだが…
「シロクマみたいなとうさん」とラッセは、 言葉のいらない仲良しだった。 なにがあっても、とうさんはラッセのとうさん。 エルビスが好きで、40年型シトロエンに乗っているとうさん。 「とうさんの子ども」としてのラッセは、落ちこぼれで 外見もいっこう、冴えなかったけれど。
新しい環境に浸かって、だんだん優等生への階段をのぼっていく ラッセは、ある重大な決意をする。
ウルフ・スタルクの描く父と息子の糸は、 母親の糸のように万能のヘソの緒ではなくて、 不器用なやさしい天然繊維で縒られている。
ストックホルムに行ったこともないのに、 この雰囲気、何かを思い起こさせる。 と思っていたら、そうだ、ルーマ・ゴッデンの 『ハロウィーンの魔法』の空気だった。 あちらはスコットランドの村のみそっかす少女が主人公で、 こちらはスウェーデンの街の落ちこぼれ少年。 同じイラストレーターというのも、縁がありそうだ。
ドラマ化されているというから、いつか 見る機会があるとうれしい。 どんなとうさんなのか、ね。 (マーズ)
『シロクマたちのダンス』 著者:ウルフ・スタルク / 絵:堀川理万子 / 訳:菱木晃子 / 出版社:偕成社
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管理者:お天気猫や
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