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ブライアン・W・オールディスの古典的SF、『地球の長い午後』。 ここでは植物たちが、弱体化した人類の後を継いで 地球と月を支配している。 植物は肉食になり、戦闘的で悪意に満ち、 進化を続け、巨大な森を構築して 春を謳歌しているのだった。
一方、たむらしげるの『ファンタスマゴリアデイズ』。 架空の惑星、ファンタスマゴリアのエピソードに 登場する植物の森は、人類の理想の姿。 人間を助け、癒してくれる。 私たちには、どちらかといえば、こちらのやさしい世界のほうが しっくりくる。 というより、四六時中植物に襲われる心配をするのは 耐えられない。たまに理解しあえると思っても、 寄生されて利用されるのだとしたら。 植物にとっては、地球の長い午後を過ごす人類の立場が まさに今置かれている状況なのだろう。
植物と人間の関係が、劇的に変ることはあるのだろうか。 そのとき植物たちが人間の敵になるのか 味方になるのか、重要な情報を共有するのか、 それともお互いに滅びてしまうのか。 あてもなくもの想う。
今のところ、とてもよくいっているとは いえない、この惑星の上での共生関係について。(マーズ)
『地球の長い午後』 著者:ブライアン・W・オールディス / 出版社:ハヤカワ文庫 『ファンタスマゴリアデイズ(1・2)』著者:たむらしげる/出版社:メディアファクトリー
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管理者:お天気猫や
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