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ロマンチック・コメディの類いにあまり興味のない私は シェイクスピア作品の中でも大人気の「真夏の夜の夢」を 特に好きな作品とは思っていませんでした。 恋人達は愚かだし、妖精達は身勝手だし、 だいたいなんで最後が職人達の下手な芝居で終るのだ?てな感じで。 もともと私はシェイクスピアは作品のストーリーより 台詞が好きで読んでいたのですね。 それでマイケル・ホフマン監督の映画「真夏の夜の夢」も 舞台はシェイクスピアより300年も後の設定だし、 パックなんかケルト風の妖精ではなくて ローマ神話の零落した牧羊神だろう、と言いたいくらいのおじさんで、 さして期待せずに見たのです。
ところが。
シェイクスピアが書いたこの劇の本来の目的、
どこぞの伯爵様の結婚のお祝い劇という意味で
この映画のトーンはかなり正しいのでは?
他愛なくてなんだかハッピー。
あれ?あれ?あれ?こんな感じのお話だっけ?
僻みっぽくて鬱陶しいと思っていた
金髪のヘレナが滅茶苦茶可愛くて、
全部あんたが悪いんだろが、と思っていた
妖精王オベロンもやたら可愛くて、
なんでこの場面がトリなの?と思った職人達のドタバタ劇も
実際笑えて結婚式の目出たさ倍増。
家に帰って原作を確認してみましたが、
削られた台詞はありますが、変えられた台詞はほとんどありません。
と、言う事は、私がシェイクスピアの戯曲を読んで
自分でイメージしていたキャスティングと演出が
映画に負けた、と言う事ですね。
ヘレナは「アリー・Myラブ」のアリーだよ、とは
あとで教えて貰った事でした。なるほどー。(ナルシア)
『夏の夜の夢・あらし』 著者:シェイクスピア / 出版社:新潮文庫
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管理者:お天気猫や
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