桜桃日記 ami
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2005年04月21日(木) 不倫未満


先日の掲示板でジャズの話が出たら急に昔の思い出がフラッシュバックしました。


それはまだ私が社会人になりたての頃の話です。
なぜか私のことをすごく可愛がってくれる上司がいました。
仕事でミスをしても感情的に怒鳴り飛ばすことなど絶対に無い、温厚で部下に細かな気遣いのできる優しい上司でした。
仕事帰りには週に2〜3回お茶に誘われ、二人でジャズの流れるおしゃれなコーヒー専門店で時間を共有していました。
話すことはたわいも無い世間話。コーヒー豆の味の違いを教えてもらったり、お勧めの音楽を教わったり、服装の趣味について語られたりしていました。私は本当はサイモンとガーファンクルやカーペンターズ、ユーミンやサザンが好きだったのに、一生懸命彼の好きなジャズを私も好きになろうと努力をしました。服装の趣味も彼にあわせ、体型も彼の好みに合うよう一生懸命ダイエットもしました。
そのうち彼の奥さんが妊娠し実家に帰った時には、彼の自宅(社宅)に呼ばれずうずうしく上がりこんで、ふたりで彼の入れたコーヒーを飲み、また世間話をしました。
彼はアマチュア無線をやっていたので、今でも彼のせりふを全部覚えています。
「ジュリエット エコー 2 インディア  ×××××× ・・・・煙草の「た」、クラブの「く」に濁点、千鳥の「ち」、○○○と申します・・・。」
不思議ですよね。もう30年近く前の話なのにこんなにはっきり覚えているなんて。
でも、彼とは手も繋いだことも無いんです。
いつも世間話をするだけ。
自宅で二人っきりになっても、何も有りませんでした。
はっきり言って、無謀ですよね。
家庭のある人の家に奥さんが留守の間に上がりこむなんて・・・。
でも、完全に信頼していたので、全くそんなことも想像だにしていませんでしたし、実際何も起こりませんでした。
反対に私が彼の奥さんの立場だったら絶対に良い気はしないと思います。本当に若気の至りで、失礼なことをしてしまいました。


今思い返してみると、何故、彼は毎回私だけとお茶をしていたんでしょう。別に他の女の子も一緒にお茶をしても良さそうなものなのに・・・。
本当は下心がたっぷりあったのに、私があまりにも無警戒、無防備で色気の欠片も無いので、する気がなくなってしまったのかしら、それとも、可愛い妹分のように思っていたとか・・・。



男心。永遠に謎です。


そして、長い人生を経て、自分を殺して無理に相手の趣味に合わせようとしても、そんなことは長くは続けられないことを学びました。






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