何故、私はこんなに人に趣味を押し付けられるのが嫌いなのか考えてみました。
思い返してみれば、OL時代、当時の保険外交員のおばちゃんに
「あなた、その口紅似合わないわよ〜〜。そんな、ピンク駄目よ! 口が浮いて見えるわよ!」と言われたあの時からでしょうか。
で、そのおばちゃんの口を凝視したら、お約束のまるで人を食ってきたかのように真っ赤でした。私は内心「あんたはドラキュラかい!?」と思いました。
私はその頃流行っていたサーファールックにあこがれて、雑誌JJのコピーをしていました。
パステルカラーのお洋服にパステルカラーのお化粧。
まぶたは水色のアイシャドウにピンクのルージュが定番でした。
自分ではとてもお気に入りのスタイルでした。
自分で気に入ったファッションを身にまとっている日は心も軽く、表情も軽やかでした。
なのに、なのにです。その保険屋のおばちゃんは見事に一瞬にして私の気分をどん底にしてくれたのでした。
20年経っても忘れられないこと。
保険屋のおばちゃんは何の気無しに発した言葉。
到底本人は覚えてはいないであろう些細な言葉。
けれど、私をいっぺんに鬱にさせた言葉。
その時も、心の中で
おばちゃん!自分の価値観を人に押し付けないでおくれ!
あんたが付けてるその口紅。私も嫌いなんだよ!!
って、叫んでいました。
世間では「そりが合わない。」とよく言います。
本当にそうだと思います。
人間、合う人ばかりじゃありません。
あなたが内心苦手だと思っているその人は、きっとあちらもあなたのことが苦手でしょう・・・。