[ 月刊・夢の図書館 ] * 読書特集 & ブックトーク *
☆11月の特集 : 吸血鬼、、、
■「吸血鬼もの、いろいろ」
11月は、「吸血鬼で行こう!」
割と早くから、そう決めていた。
そう決めていたのだが、猫やには、吸血鬼に強いものはいなかった。
ホラーの女王ナルシア(猫やの中では、唯一のホラー読みである)が、
頼みの綱であった。
「吸血鬼頼んだよ。」
「いやあ。ごめん。耽美ものは苦手で。」
・・・吸血鬼ものは、耽美系だったのか!
かつて、マーズはブラム・ストーカー「ドラキュラ」や
レ・ファニュの「吸血鬼カーミラ」を読んでいた。
「吸血鬼もの、読んでたよね。」
「でも、高校生の頃だからね。」
そして、私自身は、
ホラーも、耽美系も、実は苦手である。
かくて、テーマを決めたのは早かっのたが。
泥縄式にマーズが「呪われた町」を
私が「フィーバー・ドリーム」を読み始めたが、
いま少し、時間が必要である。
それでも、「屍鬼」と「ダークエンジェル」を読み、
映画「ブレイド」、Xファイル「吸血」など
吸血鬼関係に挑戦し、
さらには、毎週「バフィー」や「エンジェル」を見ている。
映画や書物を調べてそれなりに、詳しくはなった。
(1) 吸血鬼もののジャンルは?
私はあまり、吸血鬼ものは好きではない。
正直言うと、とても苦手だ。
子供の頃見たクリストファー・リーの「ドラキュラ」が
あまりにも恐ろしくて、その頃、半ば本気で、
ニンニクを窓につるそうかとか、
銀の十字架を買わなくてはとか、思い詰めたこともあった(笑)。
吸血鬼もののジャンル分けについて、少し考えてみた。
大きく分けると、「ホラー系」と「耽美系」だろうか?
キングの吸血鬼ものは、ホラーだと思うし(「ホラー系」)、
アン・ライスのは耽美色が強い(「耽美系」)。
→ about アン・ライス (1) (2) (3)
それらからのヴァリエーションになるかもしれないが、
「(ダーク)ファンタジー系」。
「ダークエンジェル」は、
ヴァンパイアと闘う、少女の勇気が描かれている。
物言う動物が出てくるあたりや、
乾いた読後感が「妖女サイベル」を思い出させる。
→ about 「妖女サイベル」
さらには、最近、吸血鬼にはロックが似合うということにも気がついた。
たとえば、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のレスタトや
「ヴァンパイア・ジャンクション」のティミーである。
映画を観た時、なぜにロック歌手、と思ったのだが、
現代に生きる吸血鬼には、ロックのビートがつきものなのだ。
そう、新しいジャンルとして「ロック系」というのはどうだろう。
上記のジャンルと重なり合う部分も多いだろうが、
「ロック系」ヴァンパイアの探求(それほど大層なものではない。。。)
というのも、面白いかもしれない。
「バフィー」や「エンジェル」もどれかといえば、
「ロック系」であろう。(苦しい。。。)
(2) 「ハンニバル」に見る「ドラキュラ」のアレゴリー? ( 強引ですが。。。 (^^; マーズ )
→ こちらをどうぞ。
「ハンニバル」 (1) (2) (3)
(3) 吸血鬼の本というと?
「ダレン・シャン ― 奇怪なサーカス」(ダレン
シャン / 小学館)
「ヴァンパイア・ジャンクション」(S・P・ソムトウ
/ 創元推理文庫)
「屍鬼」(小野不由美 / 新潮社)
「ダークエンジェル」(メレディス・アン・ピアス/ハヤカワ文庫) ※ オススメの1冊だが、絶版。
「ヴァンパイア・スレイヤー 聖少女バフィー」(リッチー・タンカスレイ・クジック
/ ハヤカワ文庫)
「ドラキュラ」 (ブラム・ストーカー /
創元推理文庫)
「夜明けのヴァンパイア」(アン・ライス
/ ハヤカワ文庫)
「呪われた町」(スティーブン・キング
/ 集英社文庫)
「フィーヴァードリーム」(ジョージ・R・R・マーティン
/ 創元推理文庫)
「吸血鬼カーミラ」(レ・ファニュ / 創元推理文庫)
※すっかり忘れていたが、
小泉喜美子の「血の季節」 (文春文庫 ) は、名作だと思う。(でも、忘れていた・・・)
絶版なのが、残念である。
もし、小泉喜美子の本が手に入るチャンスがあれば、 この本以外でも、是非、読んでみて欲しい。
古いんだけれど、古さが気にならない魅力があるから。
→ about 小泉喜美子 「血の季節」 「弁護側の証人」
(シィアル)
by お天気猫や
2001年12月13日(木)
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