神社に通い始めて、もうすぐ1年になるのだが、なかなか願いが叶わない。 ま、今でこそ具体的に願い事を唱えているが、つい最近までは「よろしくお願いします」の一言だけだった。 これでは神様も何を願っているかがわからないので、叶えてやることが出来ないだろう。 ぼくはそう理解して、先月あたりから、願い事を具体的に口に出して祈っている。
すると、時々面白い現象が見れるようになった。 一つは、それまでまったく感じなかった、神社の香りを感じるようになったことだ。 神社というのは、昔の小学校の木造校舎のような匂いがするところは多いが、ぼくの通っている神社は、それに加えて甘い香りがする。
もう一つは、時々神様が姿を見せるようになったこと。 これはちょっと見ではわからない。 人に言ったら、「何であんなのが神様に見えるのか?」と言われるのがオチなので、そういうことは決して口にしない。 しかし、ぼくにははっきり神様の姿が見える。
そういえば、この間嫁ブーの実家に行った時に、仏壇に手を合わせていると、死んだ嫁ブーの親父が笑って出てきた。 というか、仏壇の前に置いてある木魚が、親父が笑っている顔に見えたのだ。 そのことを嫁ブーに言うと、「お父さんが喜んで、木魚の中に現れたんかもしれんね」と言っていた。
3歳になる甥が、嫁ブーの実家に遊びに来ると、決まって仏間に行ってケラケラ笑うのだが、あれは親父の霊が見えているのだという。 「何がおかしいと?」と聞くと、甥は「祖父ちゃんがおる」と言うらしい。
やはりいるんだ。 神様も義父も、ぼくの気持ちに感応してくれたのだと思う。 ということは、それが見えるかどうかは、その人の心のあり方次第ということになるのだろう。
|