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2007年07月23日(月) ローカル記憶

よく記憶違いをすることがある。
例えば、中学の時に体験したことを、高校の時に体験したと思い、そのことを高校時代の友だちに話すと、「そういうことあったかのう?」ということになる。
その時は、「こいつ記憶力悪いのう」などと思っているのだが、その後よくよく考えてみると、それは中学の時の体験だったと気づき、自分の記憶力の悪さを嘆くことになる。

また、こういう事もよくある。
自分の知っていることは、当然相手も知っていることだと思い、そのつもりで話していると、どうも相手の反応が悪い。
おかしいなと思っていると、相手はそのことを知らなかった、ということだ。

これらは、標準語だと思ってしゃべっていたら、実は方言だった、というのと同じことだ。
だから、こういう類の記憶違いや勘違いを、ぼくは「ローカル記憶」と呼んでいる。

そのローカル記憶だが、以前こういうことがあった。
何年かぶりに中学時代の友人に会った時のことだが、昔話に花が咲いたころ、突然彼が「S子も立ち直ってね。この間会った時に『私は昔の私じゃない』と言ってくれたんよ」と言いだした。
S子…、誰?
昔の私…、何?
全然わからん。

そこでぼくは、S子とは誰のことで、昔の私とはどういうことかというのを聞いてみた。
それでわかったのだが、S子とは中学の同級生だった。
突然S子などと言われてピンと来なかったのは、いっしょのクラスになったことがなかったからだ。

で、そのS子の昔はどういう「私」だったのかというと、高校時代にかなりグレていたらしい。
先ほど書いたように、ぼくは中学時代のS子も満足に知らないのだ。
高校は違う高校で、しかも違う区にあった。
だから、まったく噂なんて入ってこない。
それなのに友人は、自分が知っていることだから、当然ぼくも知っていると思って話したのだ。
だから、ぼくは戸惑ってしまったわけだ。

今後は同窓会なども増えていくことだろうし、ローカル記憶でひんしゅくを買わないように、記憶の整理をしておかなければならないな。


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