| 2005年12月10日(土) |
ああ、女性の美が失われていく |
今日もいつものように、午後10時過ぎに家に帰ってきた。 相変わらず嫁ブーの会社は、終わるのが遅い。 12月に入って、毎日この状況である。
そんなことはいつものことだからどうでもいいのだが、今日嫁ブーを見てフト気づいたことがある。 夫婦になると、恥も外聞もなくなるもので、別にどこを隠すでもなく着替えるものだ。 例のごとく嫁ブーがスカートを脱ぎ、ジャージをはいている時だった。
「おまえ、何かそのパンツは」 「え?」 「ヘソまで隠れとるやないか」 「いいやん。これ温いんやもん」 「おまえは、女捨てとるんか!?」 「えーっ…」 「結婚前はそれなりにセクシーやったぞ」 「ダンナからそんなこと言われると、ショック」 「ショックを受けるような格好するな」 「いいやん。誰に見せるわけでもないんやけ」 「誰に見せるわけでもないなら、髪を染めるな。マスカラなんかするなっ!」 「うっ…」
その後、風呂から上がった嫁ブーが、ぼくに「これ見て」と言った。 「これでいいやろ」 「おっ、ちゃんとヘソの出るパンツ持っとるやないか」 「いちおうね」 しかし、そのあとがいけなかった。 ヘソ出しパンツ一枚で、ずっとウロウロしていたのだ。 「おまえ、服ぐらい着れ」 「このほうが楽なんよ」
結婚してから幻滅の毎日である。 屁はふるわ、イビキをかくわ、トイレは長いわ…。 恋愛時代が長かっただけに、この幻滅は大きかった。 さらにびっくりしたのは、冬場ストッキングの中にシャツを入れていることだった。 誰に見せるわけではないかもしれないが、その格好はいただけない。
「おまえ、それおかしいぞ」 「だって、こうやると暖かいんやもん」 「そんな格好するくらいなら、毛糸のパンツはけ、毛糸のパンツを」 「そんなのはかんよう」 「誰に見せるわけでもないけ、いいやないか」 「でも、ゴワゴワするやん」 「いいやないか。毛糸のパンツは冷え性にいいらしいぞ」 「わたし、冷え性じゃないもん」 「いつも冷たい手をしとるやないか」 「うっ…」 こういう会話があったにもかかわらず、相変わらず嫁ブーは、ストッキングの中にシャツを入れている。
ああ、女性の美が失われていく。
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