T2。■2002年03月28日(木)
一部で大好評(ウソ)の夢小説ですが。
今日はT2です。
それではどーぞ。
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仕事も無事終わって、楽屋に帰る途中であの人に会った。
ポケットに手なんか突っ込んで、楽器背負ってはいるもののやたら軽装。
俺はこれからキーボードと荷物取って来なきゃなんないっていうのに。
「おー、お疲れー。」
「お疲れ。この後どーすんの?」
「ん?メシでも食う?」
言うと思った。
またラーメンに半チャーハン?
そんでビール?
あぁ、俺車で来たのに俺だけビール飲めないじゃん。
「……俺、車だけど。」
「あ、じゃあ乗せて。メシの後お前んちで飲もうぜ。」
「んー……じゃあさ、キーボード運んで?」
「…………はい?」
だって俺が一生懸命持ってきたキーボード、ほとんどアンタが弄って遊んでた。
俺トイレ行きたいし、まだ荷物あるしってちっちゃく小首傾げて上目遣い。
いつもより高めの声で『ダメ?』って言ったら、仕方ないなぁって苦笑い。
先行っててってキー渡してそのまんまトイレに直行。
出てから楽屋に荷物を取りに行ったら、キーボードどころか荷物まで運び出された後。
慌てて駐車場へ向かって駆け出す。
途中で見つけた自販機で、缶ジュースを二本。
ポカリとダイエットコークをウィンドブレーカーのポケットに突っ込んでまた走る。
駐車場手前で大きな荷物を抱えてそれでも軽そうにすたすた歩いてる彼を発見。
急いで駆け寄ってとりあえずって自分のリュックを受け取る。
背中に背負って、ポケットから冷たい缶取り出して額にうっすらと汗をかいてる彼の目の前にかざした。
「どっち?」
「……両方。」
笑ってそう言いながら車に荷物積み込んで、俺の手から缶ジュース二本とも奪い取ってポカリを開ける。
ごくごくと半分ぐらい飲んで俺に返す。
すげぇ汗だく。
まぁ、汗っかきなのは今さらだし、こんだけ頑張ってくれたんなら好きなだけ飲ませてやろうって思ったんで黙って返されたポカリを飲んだ。
ダイエットコークが缶から噴き出す。
走って来たからだって気づいたのは、彼の手がベタベタになった後。
「た〜い〜ち〜……」
苦笑した彼にデコピンもらって、俺もついでに笑って、二人して車に乗り込んだ。
俺が助手席、彼が運転席。
当然みたいに決まったその席は、すごく居心地がいい。
〜*〜*〜*〜*〜*〜
以上。
また不発?