毒入りストロベリィ/よゐ子
|
カンキンニッキ■2001年07月16日(月)
晴れ
部屋に入ると、彼は待っていたみたいな表情をして俺を見た。 思わず頭を撫でて、包まっていた白いシーツごと抱き締める。 抵抗するでもなく、大人しく俺の腕の中に収まった。 ほんの一週間前を思い出して苦笑する。 頬を撫でただけで噛み付かれたあの時の傷は、もうすっかり薄くなっている。 この暑さの中、まるで雪のような香りがするその髪に口づける。 頬に手を伸ばすと、俺を見上げて薄く紅い唇をほんの少しだけ開いた。 誘われるように口づけると、彼はきょとんとしたまま身動ぎもしない。 苦笑して頭を撫でる。 唇の濡れた感触が心地よい。
|