Lacrimosa 日々思いを綴る
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2008年10月23日(木) |
作業環境を支える技術 |
21世紀に入って早や7年が経過しているが、作業機械には今もなお油圧装置が備わっている。エンジンより伝達される運動エネルギーを高効率で仕事に変換する手段としては、油圧装置より優れたものは今のところ無い。 長きに渡り使用を続ければ部品は劣化し、作動油の漏出という不具合が発生する。いかに最新の技術を用いた機械であっても、それだけは避けられない。当然それを放置するわけにはゆかず、修理が必要となる。そこには手を油で汚しながら修理する整備士の存在がある。
左は納入後10年ほど経過したシリンダーヘッド。右は新品。 新品は滑らかに磨かれているが、メッキ処理を施されているわけではないので、経年と共に発錆してゆく。
ここまで腐食が進むと、パッキンを交換しても作動油の漏出を防ぐ事は出来ないので、交換が必要となる。
シリンダーヘッドの内側にはめ込むパッキン。素材は合成ゴム。最大18Mpaの圧力と数千時間の摺動に耐え、作動油の漏出を防ぐ。ヘッド外周には油の滲出を防ぐためのOリングが取り付けられる。
組み付け終了後は何度かフルストロークで作動させ、中の空気を抜いて作業終了。
我々が快適な生活を送るにはインフラ整備が不可欠であり、作業に従事する人達の安全性を高めるために作業機械が普及した。 機械を制御する電気系統は大きく進歩したが、油圧モーター・油圧シリンダー・減速機といったものにさほど大きな変化は見られない。それは一つの完成形に達しているからだと思う。 宇宙世紀に入っても、油圧装置は失われずに使われ続けるのだろうな。もっともザクの足首あたりのシリンダーはちょっとくらい油漏れしても修理なんてしないだろうし、直すとしてもオーバーホールなんてせずにAss'y交換になるんだろうけど。
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