行人徒然

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一夜開けて・・・
2001年09月13日(木)

 自分的にショックを受けた昨日から、一晩が経った。少しだけ自分が落ち着いてきているのがわかる。
 自分にとってショックが強すぎたのか、関係する一切の報道を見ることができない。















 再び夜が来ました。
 ほんの2時間とたたないときは、名倉君とカラオケで歌っていたんだね。
 きみと一緒に馬鹿な話をしている時間や、歌を歌っている時間は、そのときだけは、この事件のことを考えなくてすむ。ずっと一緒にいてくれたら、きっと楽なのに。君はきっと嫌がるだろうけど。
 こんな時間が何時までも続くと思っているけど、
 どんな外的圧力でそれが消えうせるかわからない。
 ・・・・・・。

「俺達に明日があると思っていませんから」

 別館で言わせたセリフが、ずしりと響いた。







 相変わらず、積極的に報道を見ることが出来ません。小耳に挟んだところでは、アメリカは軍事的応酬に出るかも知れない(=戦争を仕掛けるってこと?)とか、仲が悪いはずの中国が全面協力を申し出たとか、20名まで容疑者をしっぼったとか(50名の間違いか?)、いろいろ。聞こえてくる。
 とりあえず幻はまだ見えることがあるし、窓の外を見る時間はまだ長い。でも、思うところあって少しだけだけど、自分で集めていた過去のテロなどの資料に目を通しているうちに、一つの思いに行き着いた。

 犯人は、こうして怯えるあたし達を見て喜んでいるはずだ。

 とか。

 犯人に対して、軍事力を持って断固として抵抗するってことは、見方は少し違うかもしれないけど、テロ側も、こちら側も、同じ事をしようとしているんじゃないかな?

 とか。




 ふと気付いた。
 彼らは実に的確な場所へ飛行機を落とした。
 世界中を震撼させるのに、これ以上ない場所とタイミング、そして演出。
 奴らは、あたしが言うまでもなく頭がいい。



 でも、あいつらは方法が間違っていると思う。
 そして、こんなふうに驚き、怯えるあたし達を見て笑っているはずだ。



思うとおりになんかなってやるものか。
お前達の起こした行動は、たくさんの尊い命を奪ったけれど、
我々の基本理念やお前達への態度を
だからと言って改めたりするわけではないのだ。
たくさんの悲しみを胸に抱いたけど、
お前達に屈するわけではないのだ。

垂れた頭を上げて、あたしは前をみなければいけない。
萎えた心を奮い立たせて、あたしは歩かなきゃいけない。

 失われた人達の冥福を
 与えられた内外の傷の治癒を
 これ以上誰も失われないように
 進むべき平和への歩みをとめないことを
 心から祈りつつ



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