行人徒然

行人【MAILHOME

大きくなるということ
2000年11月05日(日)

 昔、早く大きくなりたいと思っていた。
幼稚園に上がったとき「お姉さん」の仲間入りをしたと思って、誇らしかった。
小学校にあがったら自分は「お姉さん」だと思った。
中学校になったとき、早く大人になりたいと思った。
高校生になったら、自分は無能だと思い知らされた。

 今も、自分は無能だと思っている。
あのころに見た、自分よりも年上の人たち。
何でもできるように見えた彼らと同じ年になっても、何もできない無能な自分がいる。
 最高を極めたと思ってもさらにその上に更なる高みが現れ、
そこへ追いついても、さらに上がある。
絶対に完璧を極めることなどできやしない。

 結局、いつまでたっても出来損ないのような、未熟で不出来な自分を毎日新たに
見つけ出すだけなのだ。



BACK   NEXT
目次ページ