行人徒然

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あなたの夢をみました
2000年10月23日(月)

 あなたの夢を見ました。
 もう10年以上会ってなくて、
 あんなに大切だった思いも、思い出になりました。
 会えなければ気が狂ってしまう。声が聞けなければ死んでしまう。
 そう思っていたのに、僕はもうあれから10年も生きています。
 今では、あなたの笑顔と、あなたが僕を呼ぶ声しか思い出せません。

 あなたの夢を見ました。
 あなたが夢に現れるときは、いつも僕の人生が変わるときです。
 あなたが僕の前に現れると、僕の人生は変わってしまうのです。

 強くなりたかった。
 頼ってほしかった。
 あなたはいつも完璧に見えた。
 そんなあなたも、今思えばただの高校生だったって、ようやくわかった。
 あなたを騙してとった写真は、いつも笑顔で写っていて、
 あんなに大人に見えたあなたは、やっぱりただの高校生でした。

 あなたの夢を見ました。
 落ち込んでいる時、悩んでいる時にくれたあなたの言葉は、
 今でも僕の中で生きています。

 あなたのためなら、命だって惜しくない。
 あなたの前では、殉教者のように敬虔で、
 ・・・私のサンタマリヤ

 ・・・・今は
 あなたなしの時間を刻んでいる。
 でも
 もしあなたが現実を伴って僕の前に現れたら、
 僕は壊れてしまうかもしれない。
 あなたは僕のサンタマリヤ
 あなたに胸を焦がした思いはこんなになっても、
 いまだにどこかでくすぶっている。
 あなたを思えば、胸が痛い。
 あなたを思わない日のほうが、こんなに多くなったというのに。



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