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らんだむうぉーくー回顧録ー
by bose
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■移動二日目
余談。こちらに引っ越してきたときはルート設定を間違って片道14時間かかった。
その私が一人で往復28時間運転するのはつらくね?というのとM5クラスの余震が毎日あるという事実。
連休明けてもどうするか答えが出ないまま5月末、別の共同研究者(以後別さん)がそこに別の物品を引き上げに行くけどどうよ?と。
私の車運転は往復区間が半分になるだけでだいぶ楽になる、ということで二つ返事で承諾。
という余談がある中、9時に合流して出発する予定だったが、朝メールを見てぎょっとした。
昨晩の携帯電話は先方(以後先方さん)だった模様。
メールを確認をしたら、別さんがまたやらかしており、先方さんは「今回の物品移動には対応しないし会う気もない!!」と激怒。
まず、別さんの所属先の備品となっているものが先方にあるが、まだライフラインの復旧してない研究先に、備品の被災状況を聞いてきたらしい。
自前の被災状況も確認できない中気分を害しつつも向こうが訊いてきたもの以外で心配な物がいくつかあると連絡したという。
その後別さんの同僚の人(別さんが心配したもの以外で被災可能性のあるものの管理者)から以下のような連絡。
「別さんが向こうで預かってるものは全部震災でダメージを受けたと言って被災補償金をもらってんだけど、我々としては壊れたとしてもどうして直接言ってくれないかなーと思うよ(かなり意訳)」
最初意味がわかんなかったんだけど、現地では震災関係で破損・修理が必要なものはすべて実費払だったらしいが、(先方さんと別さんは上が違うんだけど)そこに貸し出したものに対しては被災補償金を言い値で満額貰っていたということらしい(おまけに貸し出した人が同じ組織ってだけでまとめてもらってた)。
ああ、金関係では一番怒らしちゃ駄目な人だよね...と暗澹たる気分に。
別さんにその旨を電話で連絡して少し考えた。
先方さんはこういう怒り方をするときはまずメールは一切見なくなる。
大学の電話もまず出ないだろう。最後の手段は自宅に連絡することだが、さすがにそんなもん控えてないよ。
でもなあ、この話は私と関係ないよね。先方さんと別さんの漫才につきあう必要はないとすると単体で向こうに行って借りられるものは仮に行こう。
とすると、日が高くなればなるほど渋滞が厳しくなる。一刻も早く出発しよう、と判断し9時前に出発。
ここでおかしいのはこれを別さんに「まったく」連絡してなかったこと。
東北道に乗った時これに気付いた。
一回財布を忘れた先方さんを置き去りにして東京へ向かったことがあるが、ある意味それと全く同じパターンである。
私は携帯電話を携帯してるけどほとんど取らない。運転してたらまずとらない。
そのため別さんが連絡とれない!!と大騒ぎしていたらしい。ついでに先方さんにも連絡がとれるはずがない...。
10時30分ごろ上河内に着いた時には着信10件メール数通。
メールには「先方さんと話がついたから…」という言葉が。絶対嘘だと思ったがそこは責めてもしょうがないので放置。さらに北上。
高速道路で東北に入ると道路段差による速度規制。
あちこち補修工事をしたらしいアスファルトの継ぎ目がある。
それがなくても心なしか道路はうねっており、道路の向こうのうちの屋根に補修用のブルーシートがかかったところがちらほら。
割と早い時間に市内に入れたので、少し寄り道をして空港方面へ寄り道。
…東部道路の右側と左側は世界が違ってた。
片方は田植えが終わったごく普通の風景。
もう片方は最初しろかきが終わった状態か?のように見えた田んぼは津波が引いたあのときのまま。
名取川の河原は草がある一方に押し倒されたような状態に。
そもそも田んぼは粘土質の土をしくので水がはけにくい。海からはなれているはずなのに未だに潮のにおいが残っていた。
どれが泥でどれが瓦礫か。ここの今後の事を考えると気が遠くなりそうだ。
ここは復旧するのだろうか?というのと今回の被害を考えるとここが元通りになる事がベストなのか?という疑問。
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06月04日(土)
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