ID:94789
きゅっ。
by きゅっ。
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■10% 価格効果、所得効果、代替効果
毎日、この部屋から一歩も出ることなく、一人、窓から見える同じ景色をただ眺めるだけの生活…。昨年6月の入院以来、2ヶ月だけ一時的に退院することができたけど、いったいこの生活はいつまで続いていくんだろう。結末は、どんなふうに迎えるんだろう。
たとえば、努力次第でオリンピックに出る可能性が10%くらいあると言われたら、どう思う?オリンピック出場可能性10%って、結構凄い。その競技をまったくやったことのないパンピーの場合、出場可能性なんて1%未満なのが普通だし。同じように、宝くじ1等の当選可能性が10%だと言われたら、大抵の人は大喜びだ。3億円×10%ってことは、3千万円の期待値を想定できるんだからね。
でも、これらの例示において、90%は外れになってしまう。そのことに対する思いが強ければ強いほど、『期待外れ』の痛手は大きい。
実は、今の俺の状態を簡単に言ってしまうと、10%の生存率なんだ。だから、あまり生き続けることに期待をしちゃいけないと思っている。期待外れの痛みが大きくなりたくないから。
こんなことを書くと、そんなことはないとか、生きる希望を持ってとか、単に頑張ってとか、いわゆる励ましの言葉をかけてくれるんだけど、まあ、気休めとして有難く聞かせていただくけどさ。
マルサス的には、こんな長期入院患者は、医療費の無駄遣い。多くの高齢者とともに早期に葬ってもらった方が、財政破綻を避けられるに違いない。なんてたって、、『必要以上に大金を貰っている』休職中の公務員だからね(それにしても、酷い言葉だよな、必要以上に大金を貰っている…って。そういうことを、堂々と言う人の精神状態を疑うね。犯罪紛いのことやって首になった元議員のギフト屋が言えることかね。)。
あー、愚痴っぽくなった。
さて、
前回は、所得−消費曲線とエンゲル曲線、さらにエンゲル係数について説明した。価格を一定としたときの所得を様々に変化させたときの最適消費計画の軌跡を『所得−消費曲線』と呼び、需要量を縦軸に所得を横軸にとった、所得と需要量との関係を表す曲線を、エンゲル曲線と呼ぶんだったね。各財への支出額を所得(支出総額)で除した値をエンゲル係数と呼び、特に、食料に関するエンゲル係数の大きさは、時代や地域の異なる経済間を比較する際の、実質的な所得の相違を示す指標として用いられてきたという話まで進んだ。
で、今回は、価格変化が最適消費計画に及ぼす効果について考えてみたい。
縦軸にy財の消費量、横軸にx財の消費量をとり、所得m、y財の価格qを一定とすると、x財の価格pが小さくなると、予算制約線の勾配は小さくなる。このとき、y切片の値はpには関係なく一定となる。予算制約線は、それぞれ一つずつの無差別曲線と接していて、その接点が最適な消費の組み合わせになる。この接点を通る曲線は、『価格−消費曲線』と呼ばれ、x財の価格pを様々に変化させたときの、最適な消費の組み合わせを表している。つまり、価格−消費曲線は、所得を一定として、財の価格を変化させたときの、消費量の組み合わせがいかに変化するかという均衡点を連ねたものと定義できるんだ。
つぎに、価格変化が最適な消費の組み合わせに及ぼす効果を、2つに分けて考えてみる。
所得mが一定で、x財の価格pが下落したとき、購入可能なxとyの組み合わせの範囲は拡大する。価格pの下落によって、実質的に所得が増加したと考えられるからね。これが、価格下落の一つの効果で、所得効果と呼ばれている。
もうひとつ、価格変化が及ぼす効果がある。それは、相対価格の変化なんだ。x財の価格pの下落は、yに対するxの相対価格を(xとyの交換比率)を変化させる。これが代替効果と呼ばれるものになる。
つまり、価格変化の効果は、所得効果に代替効果を加えた結果だといえるんだ。
病室で妄想する経済理論(目次)
1 愛と平和のインフレ・デフレ 経済学にハマッテしまったある入院患者のボヤキ
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09月15日(月)
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