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ゆれるゆれる
by てんのー
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■広島祭 その1
よくわからない集まりが好きな人たちがやってきてよくわからない集まりをすることになった。
岡山のKから昼過ぎに電話がかかってきて「昨日夜中に電話したような記憶があるんだけど、幻かもしれないからちょっとかけてみた」と言った。
こいつ、酒を飲んでの電話魔上戸ぶりはちっとも治っていない。なんでも昨夜はアルコール度数90度の燃えさかる酒を飲んでいたらしい。
Kは仕事の関係で小学生とサッカーをしないといけないのでその後で行くよ、よろしく、とその「幻の会話」とまったく同じ内容のことをしゃべってから電話を切った。きっとしらふでも泥酔状態でもたいして変わりないんだろう。
言いだしっぺのakko嬢はKの他にもあちこち声をかけていたみたいで、もう一人彼女の親友「さっちゃん」がお好み焼きを食べに駆けつけるということだった。どんな人か知らないがakko嬢のサイトでは一言「野人」と紹介されている。
時間があるから今日広島公開の「女はバス停で服を着替えた」でも見に行くか、地元出身の戸田菜穂が舞台挨拶するらしいし、と思ったが調べてみるとあんまりにもつまらなそうなのであきらめ、じゃあ「スパイ・ゾルゲ」でも見るか、と思ったが予想よりずいぶん長い映画のようなので入り口で引き返し、うーんうーんとうなっていると約束の7時になったのでパルコ前で張る。
それにしても待ち合わせスポットで知り合いを待っている人というのはどうして揃いもそろってダサく見えるんだろうか。などと暇つぶしに考える。
一応唯一の広島人としてホスト役を果たすべく歓迎プランを練っていたが、Kのツルの一声で流川の「五エ門」でお好み焼きを食うことになる。Kはまだ岡山県内を走行中なのにみごとな遠隔操作である。くやしいけれどビール会社社員の「ここが一番うまい!」という意見は説得力がある。
Kご指名の店でなければお好み焼き断固保守派として「キムチ入り」「もちチーズ入り」などという邪道はテーブルをひっくり返してでも阻止しているところだが、ここは笑って心の広いところをアピールしておく。それにしてもちゃんとおいしい「そば肉玉」を出す店なのにもったいない。
新・広島名物「激辛つけ麺」もあったのでここぞと頼む。インド旅で何か得体の知れぬ進化を遂げた女性2人も、以前インドで赤痢をもらってきたKも、もちろんマレー帰りの俺も、どいつもこいつも唐辛子の逆上的な赤さに性的興奮を感じるタイプと思われる。
辛さ10倍で撃沈。5倍からの倍増はかなり反則ぎみに厳しく、次の日昼ぐらいまでケツの穴が火照って緩んでたまらんかった。
重すぎる晩飯を腹に抱えてまたまたKの手引きで(悪いやつみたいだが)とある雑居ビル5階の「Stevie’s」に移動して2時まで飲む。スティービー・ワンダーだらけ。スナックやスタンドばっかりのビルで知らなきゃ絶対たどり着けない。店長アフロキャラ。奥さんかっこいい。
広島に単身赴任中で休みに地元へ帰っている、さっちゃんのおじさんの部屋にお邪魔させていただく。部屋の電灯のひもにくくりつけられたエンジ色のネクタイが哀愁を漂わせる。
06月21日(土)
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