ID:87761
ゆれるゆれる
by てんのー
[43759hit]

■カナダ人菓子職人とカンボジア人官僚と変な日本人
「日本軍が上陸したところですね」
「そう、そう! あっちの方はイスラムのあれが厳しいんですね。砂浜に行ったら、女の子が暑いのに頭に巻いて、長袖に長いスカートで、窮屈そうに遊んでて、なんだかなって思った」
「今は外国人でも女性は頭に巻かなきゃいけないですからね。東海岸は。俺行ったことないけど」
「で、インドネシアの**島(聞き取れず)行ったとき、そこは日本軍がいろいろやった所なんだけど、きっとひどく言われるだろうなって思ってたのね。そしたら村のおじいさんが出てきて、笑顔で握手してくれたんです。『私らは日本人に感謝している、日本人は私らに、武器をとって闘う、抵抗するということを教えてくれた』って。うーんって思いましたね」

話はあちこちに飛んだが、マレーシアで例えば第二次大戦中のことを調べようとしても、中華系マレーシア人の書いたものしかない。そこに何が書いてあっても、あれだけ民族の対立した歴史のある国で、じゃあもともとあそこにいたマレー系の人たちはどうなんだと思って、探しているけどまるで見つからないんだ、ということが言いたいらしかった。

俺は、マレー語の本でいいなら山ほどあるんじゃない、MPH(マレーシアの大手書店チェーン)あたりに……と言おうかと思ったが、黙っていた。
英語の本限定なら、そりゃ華人の著作ばっかりになるだろう。

結局、メインのはずのカン僚が一番静かで、菊人形とカナ夫がひゃあひゃあと騒ぎまくって帰っていった。
「私たち二人でラジオ番組もやってるんです。***(ラジオ局)で、*曜日の*時から2時間。次の回で絶対話しますね、こんなとこ行ってきましたーって」

にぎやかなはずである。

06月22日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る