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ゆれるゆれる
by てんのー
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■父のこと
俺たちは、誰も立派な父親なんか求めていない、世界中のどこに行ったって見つからない、俺たちだけの父親であるだけでいいんだと、言うことはできたんだけれども。そしてそれは、本心なんだけれども。

なにがいいことかなんてまるでわからない。
でも、今までの恩返しをするのはやっと、これから、というところだったのに、という思いばかりが残る。


こんなことをwebに書くのはある覚悟を決めた上でのことだ。
繰り返しているようにこの日記を、俺は残していくものとして書いている。
はっきり言って、どうして実名で書いてはいけないのか自分でもよく分かっていないくらい。

強調したいのは、俺は両親をこの上もなく尊敬しているということ。
同じようになれるとは思っていないし、なる気もないけれど、その尊敬の気持ちが揺らぐことはこれから先もきっと、ない。

こうしてみると変なもので、息苦しいように見える日本でも、身を隠そうとすればけっこうしっかりと隠れてしまえるものなんだなと思う。

去年祖父の三回忌で親戚が集まったとき、葬式のとき泣いていた母が自分の父親を静かに弔っている姿を見て、ああ、俺は自分の親父の葬式も出せないのか、と強烈に感傷を覚えたことを思い出した。

ああ、やっと書けました。


父の日。
たった一度だけプレゼントを贈ったことがある。
小学校のとき、弟と一緒に買った「ウイスキーのミニボトル」。
ほんとうにちっちゃい、飾りにするようなやつだ。
父は今でもはっきり覚えているぐらい喜んで、テレビの横に飾ってくれた。
しかしなんちゅうものを贈ったものだろう。

06月20日(日)
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