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徒然なるままにときど記
by TORY
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■久々の映画
友人が「観たいんだよね」と以前から話していたのに惹かれて、一緒に映画を観に行きました。
イ・ビョンホン主演の『甘い人生』です。
ちなみに念のために言っておきますが、友人も私も「韓流ブーム? 何それ、おいしい?」というタイプの人間ですのであしからず。
ストーリーとほぼスタントなしのアクションなどに興味を持ったそうですよ友人は。

というわけで観てみましたが…
一言私は謝りたい。
ごめんなさい。私は今まで韓国映画というものを馬鹿にしておりました。
それもこれも『韓流ブーム』などという流行言葉にゲンナリするあまりです。
私のせいじゃありません、世間のせいです。(オイ)
ウソウソ、本当に反省しましたよ。
とにかくすごかったです。

短く説明すると、常に冷静で完璧に仕事をこなしてボスの信頼も厚かったマフィアの一員の男が、ある日ボスの若い愛人の浮気調査を命じられて「もし浮気してたいら殺せ」みたいに言われていたのだけど、その女性の行動を追いかけているうちに何となく彼女に惹かれたような感じになって、浮気が発覚しても殺さなかったばっかりにボスを怒らせてとっても痛い目にあってしまって…という感じ。
あぁ、いつにも増してわかりづらい説明だな。詳しいことは公式サイトで見てください。(超投げやり)
とにかく何がすごいかってまずそのリアリズムの追求っぷりとそれについていくイ・ビョンホンの根性が。
天井から吊るされるシーンでは本当に12時間吊るされていたそうですし、土の中に埋められてそこから這い上がるシーンでは本当に3mの深さに埋まっていたらしいし、火が燃えているところでのアクションでは火傷してるよアレは!ってくらいやっています。
特筆すべきは一番最初に書いた吊るされるシーンですが…そこで吐くんです、彼。
フリじゃなくて、吐瀉物がとってもリアル。
大人気イケメン俳優に吐かせるなんて日本じゃまずやらないでしょう!
とにかく「よくやったよ!」とうなりたくなる部分が満載で、イ・ビョンホンの役者根性にまず感服いたしました。
必要以上に音楽で誤魔化さない『音』のリアリズム(でも音楽もよかったですよ)にも感動したし、映像もキレイだったり面白い撮り方をしていたりします。
ストーリーの流れも変にドラマティックな展開にせず、淡々と進んでいきます。
かと思ったら思わず笑っちゃう遊びもチマチマとあるし。
多くを説明せず、役者の表情に全てを語らせて受け手に解釈を委ねるようなやり方も好きです。いい顔する役者が多いんだこれが。
ちなみに私たちの盛り上がりは「ボスよかったよね、ボス!」でした。(韓国では大御所クラスの役者さんと聞き納得)
銃撃戦や血の流れる場面もリアルなんだけど気持ち悪くならないリアルさなので、何とかなりそうです。(プライベート・ライアン』観て吐きそうになった私もこっちは平気でしたよ。
なかなかまとめ切れませんが、わかりやすいストーリーじゃないと嫌だという人以外は楽しめると思います。

ただひとつ。ものすごく惜しいところをひとつだけ挙げるとすれば、イ・ビョンホン扮する役の人生を崩してしまう原因になる女性に、イマイチそのまでの魅力を感じなかったこと。
彼が絶対的であるはずのボスの命令に逆らう形になってもつい助けてしまうほど思い入れてしまうほどの魅力。裏でも表でもとっても地位のあるボスがついなりふり構わず嫉妬してしまうような魅力。
どうもそこが弱いなぁ…と。
もちろん下手ではなかったんですけどね。自分でも気づかぬうちに人の人生を変えてしまうような吸引力が感じられなかったな、と。
別にもっとエロエロしたオネェちゃんがいいってわけではないですよ。
う〜ん、難しい問題です。

ともあれ、まとまってはいませんが(まとめろよ)こんなに長く書いたってことはオススメだってことなので、興味があれば観てみてくださいませ。
ただし「ビョン様〜v」バリバリバリバリ…(←ポップコーンを食べる音)って人や「いや〜ん、ビョン様が撃たれた〜!」ベチャベチャクチャクチャ(←喋ってる声)という人がいなさげな日付と時間と場所を考えた方がいいのかも…とネットでの評判を見る限りでは思わなくもないです。
04月27日(水)
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