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徒然なるままにときど記
by TORY
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■歩く日本の歴史
今日は母が以前から見たいと言っていたドラマスペシャル『流転の王妃・最後の皇弟』をチラリと見ました。
その中で「中国人経営の食堂で食事をした日本兵が金を払わないで店を出ようとして、店主が代金を要求したらキレる」というシーンがあったのですが、それを見ていた父が一言。
「あぁ、考えればお父さんもああして盗んでたんだよなぁ…」
…はい?
疑問に思っていると父(60代後半)は詳細を話してくれました。

父の父…要するに私の祖父は軍人(しかも憲兵!)だったそうで、当時子供だった父は毎日若い将校さんにおんぶされて学校に通っていたとか。
祖父が満州に派兵されていた頃、やはり基本的に軍人さんにおんぶまたは護衛されながら行動していた父は、街中で欲しいものを見つけては勝手にかっぱらっていたそうです。
で、追いかけてきた中国人は護衛の軍人さんにどなられて追い返される。
日本の敗戦まで、父は欲しいものが手に入らなかったこと、またそれに対して金を払ったことは一度もなかったそうです。
家事なども全部若い軍人がやってくれたので、父の母…要するに私の祖母は終戦まで家事を一切したことがないそうです。

…そうか、父の性格はそうやって形成されていったのか。……怖っ!
いや、ギャグじゃなくて本気でそう思ったのです。
三つ子の魂百までって言いますからね。
そのような状況で育った人は父の他にも結構いるはずで、実はそういう人が案外今まで日本の中枢にいた(てゆーか今もいる?)んじゃないかなと思うと恐ろしくてなりません。
しかし…もう少しでサハリン残留孤児になるところだったという母といい、ウチの両親は日本の歴史の対極の部分を体験してるんですね。そう考えるとすごいことです。
今度もう少しゆっくり話を聞いてみたいなと思った私でした。
11月29日(土)
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