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今日の私
by かずき
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■『テイク・フライト』
相変わらず、ネタバレありです。
しかも今回は、東京公演終わったからいいやとばかりに、
エンディングまでばっちり書いてるので、
途中までも少々やばいですが、「でも、話のつくりは」以下は、
ネタバレ嫌な人は絶対、読まないようお願いします。


『テイク・フライト』

[場所]東京国際フォーラムC
[座席]1階6列4番
[時間]1幕85分、休憩15分、2幕60分
[出演]
 アメリア・エアハート:天海祐希、チャールズ・リンドバーグ:城田優
 ライト兄弟:池田成志、橋本じゅん、リリエンタール:ラサール石井
 パットナム:宮川浩、小市慢太郎、坂元健児、今 拓哉、花山佳子、
 杉村理加、治田 敦、岡田 誠、華城季帆、菅原さおり、本田育代
[脚本]ジョン・ワイドマン
[作曲]デイヴィッド・シャイヤ、[作詞]リチャード・モルトビー Jr.
[演出・振付・訳]宮本亜門
[訳詞]森雪之丞
[音楽監督・指揮]デイヴィッド・チャールズ・アベル


<感想>
好き嫌いがあるだろうなぁと思う。
私個人としては、一番最近観たから比較してしまうけれど、
『ウーマン・イン・ホワイト』よりもずっと好きだった。

すごーく出来がいいとは言わない。
音楽も演出も訳詞も、まだまだたくさん課題はある。
特に演出は、ありがちだけれど、正面からの効果しか
考えていないものが多いうえに(私は見えない場面、結構ありました)
多分、遠くから観ていると舞台のわずかな部分だけ使って
せせこましく演技しているように見える部分が多いと思う。
でも、ただ「空を飛びたいな」という人類普遍の想いに、
いろんな個人の事情を重ねて、どこかしらに共感させ、
最終的に、切ないけれど希望がある気持ちにさせてくれたのは、
今の私に、何だか幸せな気分を与えてくれて。


音楽重視するなら絶対、『WiW』。
『テイク・フライト』は、ソンドハイムを思い出す不協和音多用で、
きっと歌いこなすのも難しいのだろうと思う曲が多いうえ、
歌っている姿が目立つのが、成志さん&じゅんさんコンビと、
説明役として出てきているラサール石井さんなので、
音楽的に、うっとりできる聴き心地とは言いかねます。
ちなみにラサールさんの役は、最初のうちは、
出過ぎずいいかなと思っていたけれど、観終えた感想としては、
「きっと、いない方が話がすっきりする」でした(苦笑)

私は歌は重視しないので十分楽しんだけれど、それでも、
リンドバーグの先駆者たちが次々と命を落としていく姿を、
ブラックにコミカルタッチで描いていく場面、
今さんと坂健が何度か出てきてパーッと歌い上げたとたん、
「そういえば私、ミュージカル観てたんだっけ」と、
いきなり思い出して苦笑してしまったくらいだから、
歌重視派が満足できるのは、宮川浩さんくらいじゃないかな。
パットナムのソロからアメリアとのデュエットに続く曲が
1幕にあって、そのソロ部分が、音楽的には一番感動でした。
城田君も、華があって目立つ分、結構いけてる。
天海さんは好きだけれど、歌は思ったより得意じゃないのかな?
特に問題はないけれど、後一歩、もの足りない感じで。


でも、話のつくりは絶対こっちの方が好き。
時間軸が3つあって、それが交互に出てくる感じのつくりで、
しかもその中でも過去にトリップしたりして、飽きさせない。
ライト兄弟が、有人飛行の夢を追って砂漠で試行錯誤を重ね、
挫折しては、また戻る姿を、コミカルに素朴に描き、
リンドバーグが大西洋横断飛行に挑戦している最中を、
その飛行中、眠くなったときに現れる過去の幻影を交えつつ描き、
アメリアは、自分が操縦桿を握ってもいないのに、
女性初の大西洋横断飛行士として人気を博したことに疑問を感じ、
プロデューサーから夫となったパットナムと意見を戦わせたりしていく。
そして最後、アメリアは「最後の飛行にする」と夫と約束した
世界一周飛行の途中で消息を断ち、リンドバーグはパリに到着し、
ライト兄弟のグライダーは飛び立つするところで終幕。


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12月08日(土)
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