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今日の私
by かずき
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■レミゼ祐一郎楽(偏り感想)
<出演>
山口、岡、ANZA、マルシア、剱持、岡田、駒田、森、坂元
大須賀ひでき、局田奈津子、蛭薙ありさ、春山椋
伊藤俊彦、横田大明、岡田雄一、上條コウ、中右貴久
阿部よしつぐ、原慎一郎、山名孝幸、森隆二、小暮清貴
三木麻衣子、高島みほ、鈴木智香子、田島麻子
荒木里佳、村井麻友美、浦壁多恵、亜久里夏代
<場所>日生劇場J列30番
前回が、岸アンジョ&岡田マリウス(+小鈴コンブ)中心に、
熱く熱く燃えるレミゼを思い出させてくれたのなら、
今回は、山口バルジャン&岡ジャベールを中心に、
きちんと「レ・ミゼラブル」を見せてもらえたのかも。
なんか・・・、すごい良かったよ、今日の祐一郎バル。
久々に、単純な男のストーリーで見られたような。
小さな罪をきっかけに、転がり転がりして19年、
すっかり悪いやつに染まったように見えていても、
出てきたら結構マジメに働いちゃう人なんですよね。
司教館でも、ごく自然に食事の前に椅子の位置を
直してから座るという、行動を見たときに、
祐一郎さんが意図してやっているものではないだろうと
思いながらも、まともな暮らしをしていた頃の癖が
全然抜けてないバルジャンなんだなぁと思ったり。
ひねて盗みなんかしてみても、司教様の行動に、
割とストンと感動、「今、何があったんだー?!」と。
思わずよろめき手を突いたところにあった、頂いた燭台。
しみじみ見つめて、それを心の糧に贖罪に生きることに。
しかし、暗い人生ただ一つの光であるコゼットは、
最近、あまり素直に言うことを聞いてくれない。
仕方なくとも寂しく思っていたら、相愛の男が発覚。
罪にまみれた人生に光が与えられていたことこそが
奇跡であって、それは失うのが当然なのだからと、
バリケードへ現れ、汚れた自分などいつ死んでもいいから、
一つだけ願いをかなえてくれと、透明な祈りを捧げる。
そして力尽き、もはや贖罪の何をもすることもできず、
「♪死を待つ俺」となる。
こんなことを何故か感じさせられつつ観ていて、
エピローグでの間に、思わず涙腺決壊しました。
音楽に合わせて歌っているんだから待ったはずないのに、
「大丈夫、どこにいたの」から「コゼット」までの間が、
数段長くて、「ああコゼットの幻想まで見えてきた」から、
「いや、これは真実だ?!」までが見えてしまったから。
何だったんだろうな、これまでに、彼がどれほどの
十字架を背負って歩いてきたかを感じさせられたのは。
もちろん、バルジャンが罪を告白してからというもの、
一度も顔を上げすらせず拒否するというマリウスの存在も、
大きいとは思うんだけど、前回も組み合わせは同じだったし。
今日のコゼットはバルジャンに冷たいせいもあるかな?
今期レミ、山口バルジャンは2回目だったけれど、
前回(8日ソワレ)の数倍よかった。流しがなかった。
岡ジャベールも2度目だったけれど、
前回(8日マチネ)のやる気なさの百万倍よかった。
綜馬ジャベと違って、元は信頼を集める立派な警官ぽく、
それが「ジャン・バルジャン」という何かしらに見入られ、
だんだんと追い詰められて狂乱する様が、痛く苦しかった。
原作とは全く見事に違うけれど、あまりに辛かったし、
思わず、成仏してくれ・・・と、呟きそうになったり。
いやもう「成仏」って、二重三重に失礼なんだけど、
何となく、逃げ場を失って飛び込んだのはいいけれど、
未練残りまくりでバルジャンの後ついて回りそうに見えてさ(^^;
総じて今日は、プリンシパルが良かったな。
駒田テナの下水道とかも、今日は、拍手したいかなとも思わず、
ちょっと不愉快感じながら「悪いけど、その考えには、
私は、絶対同意しかねるね」なんて思ったりしてたし。
あと特筆すべきといえば、今期初見だった坂元アンジョかな。
噂をバカにしちゃいけないね。本当にもうシンバじゃなかった。
頭空っぽ筋肉バカではなく、ちゃんと社会情勢を理解して、
それを憂いてこそ戦いを始めた男だった。結構、頭ありそう。
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04月20日(木)
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