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今日の私
by かずき
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■サイゴン10月楽
ものすんご久しぶりに観劇してきました。
・・・って事も、実はないんですが、気分的に。
だって、9/18に連日お仕事2週間に入ってから、
そのまま引っ越し月間に突入したもんだから、
観劇日はといえば、9/16轟天、10/2サイゴン、
10/14キャバレー、10/20アオドクロ、そして今日。
毎月10本超の数年だったのがいきなりこれじゃ、
ものすごーーーく久しぶり気分なのも当然かと。
それがいきなり楽日、お祭り日ってのも
どうかと思いますが、まあ成り行き上ってことで。

『ミス・サイゴン』17:15〜
(別所・知念・高橋・泉見・石井ジョン楽)
別所・知念・井上・石井・高橋・泉見・平澤・畠山
<座席>F-29

感想は個々に。まずはキム。良かった。
今日初めて♪「命をあげよう」が最後まで聴けた。
やはり全く共感はないけれど強い意志に説得力を感じて。
意味を考えながら聴くうちに途中でついていけなくなり
「なんでいきなりそうなるの?」と思っているうちに
歌が終わってしまって何が何やら分からないうちに
1幕も終わってしまって取り残されることはなくって。
家や喫茶店で歌詞カードを前に解釈していた言葉群が、
キムの行動が、今日やっと、腑に落ちたかもしれない。

友人の言う「知念キムは怒りのキム」が分かったからかな。
エレンじゃないけど、「私、闘うわ」が現実であるキム。
芯の強さでは多分、4キムで一番なんじゃないのかな。
それをベースに考えていくと、タムへの思いの強さが
♪命をあげよう に変換される過程が理解できたような。
全く同意はしないけれど理解はできた。すごい進歩だ。

別所エンジニアも、すごく成長していた。
でも相変わらず良くはなかった。巧いね、というだけ。
どうも芯が定まらなくて、大きいのに存在感が希薄。
別の友人の感想を借りれば、つまりは「大味」。
アメリカへ行きたい思いも真剣みが感じられないから
♪「アメリカンドリーム」なんて、早々に飽きるもん。
ただ、女の子たちを「物」扱いするのは、とても好き。
要は作りたい方向性は嫌いじゃないんだよ、多分。
あと、歌詞の聞き取りやすさは素晴らしいと思う。

井上クリスは、やっぱり好きだな〜。青くさくって。
本気で、若き日の過ちを何とかしたいと思ってるもんね。
ここまで徹底してバカでひどい男だと、もういいや。
何か子供の可愛げがあって許せてしまうというか。
ただ少し、熱くなる時の動きの単調さが目立ってきた。
♪「Why God Why」なんて大好きなのに、勿体ないかも。

石井ジョン、玲奈キムとの方が相性良かったかも。
知念キム相手だと、その熱さ親切さが有難迷惑気味。
でも、井上クリスとの仲の良い先輩ぶりは好きだし、
♪「ブイドイ」での熱血弁論ぶりは、近づいてきた
大統領選挙を思い出させたりして、アメリカっぽく。

高橋エレン。この人は本当に安定している。
声は回によって出来不出来が大きいけれど、演技は○。
私はただでさえ♪「今、彼女に会った」には弱いけれど、
彼女のエレンは特に、キムに対して親切であると同時に、
公平・対等であろうとする努力と葛藤が強いだけに、
最後の「私、闘うわ」が真実味を帯びていて泣ける。
(この場面での握りこぶしはやりすぎと思うけれど)
♪「エレンとクリス」でも、信じたいんだなという
気持ちがすごく感じられるから、強引で勝手な
クリスの告白も、何か納得してしまう感じがいい。

泉見トゥイ。この人も安定してたね〜。
正直、泉見洋平という人が、こんなにできるとは
思わなかった。というか、今でも思ってないかも。
でも、このトゥイだけは本当に切なくて良かった。
いや思い込みだけで独善的に相手に対してる男なんて
現実なら すげー勝手で面倒な男なんだけど、
舞台上なら、その一生懸命さが切なさをかもし出すから。
ただ、今日のは少々やりすぎ感があったのは確かだけど。
3年後にキムを訪ねて来た時の愛しそうな笑顔などが、
私的にはほんの少しだけ、好みより派手すぎたようで。

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10月31日(日)
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