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今日の私
by かずき
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■『屋根の上のヴァイオリン弾き』
<出演>
テヴィエ:市村正親、ゴールデ:夏木マリ、
ツァイテル:香寿たつき、ホーデル:知念里奈、
チャヴァ:笹本玲奈、モーテル:駒田一、
パーチック:杉田あきひろ、ラザール:鶴田忍、
フョートカ:結樺健、ヴァイオリン弾き:日比野啓一 ほか

市村版『屋根の上のヴァイオリン弾き』に行ってきました。
とは言っても、思いっきり1時間遅刻。1幕半分以上観られず。
目当ては長女のカップルだというのに、何ということやら(泣)
何とかモーテルが初めて男らしくしゃべる場面は間に合ったけど。
期待していたとおり、もう本当に幸せそうな可愛らしい2人で、
実年齢なんぞふっとんで、この若い2人を許し見守っていこうと
思わせられてしまう、温かい雰囲気に満ちていました。
高い期待に見事に応えて、この舞台で一番好き。

でも、次女カップルはどうかなぁ?
ホーデルって、何度も泣かされてきたおいしい役だと思うのに、
今回はストーリーが流れていっただけだったという感じで残念。
でも彼女の場合は、相手役がさらにひどかったのも可哀想。
パーチックって、若い理想に燃えた男でしょ?全然、違う。
杉田さん、どうしちゃったのかと思うほど声がこもっているし、
見かけにも演技にも声にも若さが全くないし、棒立ち。
知念さんの方は、まだ可愛げがある分、許せる気もするけど、
杉田さんに、クールフェラックの熱さを期待した私の気持ちは、
どこへ行けばいいのかと、思い切り怒りを抱えてます。

対して いきなり泣けて驚いたのが三女。
前に、青年座の小林さやかさんが演じた時にも、
こんなに目を引く役じゃなかったはずなのに・・・と思いつつ、
ボロボロ泣かされたけれど、芯の強さが良い方向に働いて、
しっかりした意思を持って道を選んだことが伝わった気がする。
フョートカも、いつもより前面で演技していたようで顔が見えた。
ユダヤではない以上、絶対に「家族」にはなれないのだけれど、
それでも、1つの絆のある人間という感じなのかな?

でも、最後の場面、パパからの別れの言葉は、あんなに
大きな声で観客にも聞こえるほど言うものなんだっけ?
荷物を片付けながら通りすがりにふとツァイテルに呟いて、
さっと逃げちゃおうとしたら、ツァイテルが大声で伝えちゃって、
というイメージだったから、Q列まで届いてびっくりしました。

なんかね、全体的に甘いのは仕方ないのかな。
フョートカの扱いに関しても感じたんだけれど、
「ユダヤ」っぽい頑なさが以前より薄いような気がする。
多分、西田テヴィエになった時にも言われたんだろうけれど、
上條さんもいなくなったことで、ますます拍車がかかった気が。
テヴィエも、危惧していた「市村」であることはなかったけれど、
温かいパパっぷりが強くてユダヤらしさってどこへやら。

思ったより夏木ゴールデにも厳しさが少ないことを考えると、
それが意図されたものであろうとは思うけれど少し寂しいかも。
あと、ヴァイオリン弾きが とても人間に見える意図は不明。
飄々とした駒田フィドラーを観慣れていると、やたら大きくて
何なんだろう?と出てくるたびに悩んでしまうし。
でもこればっかりは全編通して観てから悩もうと思います。
04月06日(火)
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