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今日の私
by かずき
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■『レ・ミゼラブル』プレビュー初日
さて、開幕です。
新生レミゼ プレビュー初日、行ってきました。
いまいち頭の中まとまってないので、雑感。

薄〜いレミだったなあ。単純に言えば退屈。
あらすじを知りたいだけなら子供用の本を読めば済むんだけど。
話を知っている人にとっては あらすじの確認だけだし、
何も知らない人にとっては、ジェットコースター度アップ。
初見の人にとっては、ストーリーを追うので精一杯ではないかと。
前のままだって初見では「市長さんがバルジャンなのよね?」とか
「上手でお酒飲んでる人はガブローシュの親戚かなんか?」とか、
質問だらけで幕間30分間費やしたような記憶があるのに。
ついてこれた?予習してない初見の人たち。

いろいろ削っちゃってるせいってのも大きいとは思うんだけど、
個々のキャラクターが見えないのね。学生たちなんて特に。
大好きなコンブフェール、可能な限り暴力は行いたくない
知性派というエピソードが、これも消えてるあれも消えてる。
ジャベールに向けて構えられた銃を叩き落としていく場面、
好きだったのにな・・・。他のキャラクターたちも同様。
主要登場人物たちに関しても、必要な部分は全く削らずに
余韻だけなくなってるから、何度も観てる側からすれば、
「あぁこれもある、これもある」と確認していくだけの印象。
知ってること目の前に並べられるだけじゃ意味ないんだってば。

その中で、少しは人物像が感じられたのが、
ファンテーヌ(高橋由美子)と2幕限定ジャベール(内野聖陽)。
ファンテーヌは、今までと違って とにかく強いのが印象的。
貧困という運命に流されるのではなく、喧嘩を売るファンテ。
工場を首になっても、恨んだり嘆いたりしてる暇があったら
髪を売ったりしている間に さっさと頭の中切り替えて、
最初の客を取るときも、男に手を引かれるというよりは
酒をあおって決意したら、足音も高く自分から近寄っていく。
バマタボワを誘惑するファンテーヌってのも驚きだったよ(笑)
もちろん、これ以上は嫌だというプライドのラインがあるから、
いきなり豹変して、逃げようとしたりするわけなんだけど。
ただ、歌はまだまだ。『夢やぶれて』は平坦で退屈したかも。

内野ジャベールは、もう出て来たときから
2階席で観ている私にも、分かるくらい いっぱいいっぱい。
いつもの過剰演技(私、アンチ内野です)も全く影を潜め、
「一生懸命、歌ってます!」が、いっそ笑えるくらいでした。
その歌自体はエリザ時代からは はるかに進歩していて、
努力の跡を見せていたけれど、絶対評価ではまだまだ下手。
そのために演技できなくなるようじゃねぇ・・と1幕評価は低め。
でも、♪自殺が良かったから、今後に期待できるかなと。
バリケードでバルジャンに逃がされるところからのつながりが、
私の思うジャベール像から そう遠くない感じが嬉しかった。
この、やりすぎない状態のままで全幕通して観てみたいかな。
(♪対決で出遅れた件については、着替えもない場面だし、
相当長い出遅れだったので、彼のせいではなく事故なのかなと
感じました。奥から聞こえた声も生だったからマイク事故?)

他の新人さんについても一言ずつ。
新妻エポは考えて演技しようとしている姿は見えるが、流れが無い。
基本は客席を見ていて、その合間に演技してみているという印象。
しかも何より、声を張り上げてばかりの歌がうるさいのが嫌。
♪ワンデイモアで、エポの声ばっかり聞こえるなんて論外だよぉ。

剱持コゼット、少なくとも2階から観ていた分には、
表情筋あるんですか?(^^;という印象が強かったかも。
声はとにかくきれいでコゼット向き。ただ、全体の中では浮いてる。
もう少し演技してくれるのを待ちます。

山本マリウス、雰囲気は嫌いじゃない。声も丸く柔らかいし。
でもどの舞台でも言えることだけれど、この人のあっさり流し気味の
演技が、大劇場で遠くから観る分には のっぺらぼーに見えてしまう。
1階席前方で観ていた友人は、繊細な表情の演技を絶賛していたので、

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07月06日(日)
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