ID:69077
今日の私
by かずき
[418119hit]

■来日公演『CHICAGO』
帰り道、腹を引っ込め胸を突き出し、あごを上げて下目かげん、
腰を振り気味に歩いている自分に気付いてしまいました(^^;
すっごく素晴らしい舞台だと思ったつもりもないし、
いちばん期待していた雰囲気あふれるダンスについては
ちっとも満たされていないのに、何かハマったというか。
ストーリーの単純さとか、善悪の問題とか、
そういうんじゃなくて、単に その気になっちゃう舞台(笑)
満足度はさして高くないんですけど、悪い気はしない感想かも。
だから、細かいことを書き始めると、本当に満足したの?
という文章になりそうなのですが。以下、細かい話。


久しぶりの来日公演。思い切り久々の英語(苦笑)
内容知らないままだと辛いかもしれないからと、
わざわざ映画の前売りまで買っておいたのに、
やっぱり見逃して、話を知らないままで行く私。
なんかスラングとか多くて分かりにくそうな舞台だし、
しかも今回前方の席だから字幕読むのが辛いのよ(^^;

でもまずその点は、全く心配要らなかったようで、
合間でちらちら見る程度でも理解できる、
聞き取りと推測で何とでもなる分かりやすい英語でした。
話自体が単純だからかな?一番 分からなかったのって、
最初の方の、女囚たちが中に入った理由を歌う場面かも。
単語そのものが理解外のものが多かったようで、少し
辛かったけど、他の場面はまぁそこそこ大丈夫だった。

肝心の内容。正確に言うなら、イマイチ。
アンサンブルが良くないのかな?色っぽくないんだもん。
体型的にも、筋肉が浮き出してお腹の割れた女性とか、
細い体全てが筋肉っぽくて人体模型のような男性とか、
好みにもよるんだろうけど、私には美しいと思えない人が多い。
最初に殺されたロキシーの愛人・フレッド役を演った背の高い人は、
体型的には好みだったけど、踊りがフォッシースタイルを
こなし切れていない印象が強かったし。かっこよくて
イマイチうまくない人と、好みじゃないけどうまい人。
どっちを観たらいいか悩んじゃうアンサンブルはちょっと嫌。

主役さんたちは良かった。
背の高いヴェルマがスター然と歌い踊る場面は 見事だったし。
華っていうのはこういうのを言うんだなぁ!という目を引く感じ。
手足の長さを存分に使って迫力あって、ソロはどれも好き。

ただ、ロキシーと一緒になると彼女に負ける感じがある。
もしかして話的にも、それでいいのかな?分からないけれど。
ロキシーの徹底した人生哲学にやられてしまうのかなぁ?
最後のショーの場面も、2人で踊っている割には、
ヴェルマの華が消えまくった感じだったのは、
それでいいの?本当に?主役「たち」でなく、
ロキシー主役の話でいいのかどうかは私には不明。
ただ肝心なのは ただ1つ、私が2人ともを
「可愛い女」「手に入れたい女」だと思ったことかと(笑)

でも一番好きだったのは、実はエイモスかも。彼が良かった。
ビリー役はイマイチ。あまり敏腕さが感じられないし、
自分のポリシーで人を切り捨てる酷薄さが見えないせいか、
この街でスターとして渡っていってる人間だという印象が
どうにも薄い。つまんない甘い色男イメージが強いだけ。
でもエイモスは、この作品中唯一の「善人」を意図的にやっていて。

もしかしたら本来この役は、もっとバカにされる役なのかとも思う。
とことん、エイモスを騙して いいように利用するロキシーとかと
一緒になって、彼を笑いまくるのが客の立場のはずなのかもと。
でも私には、彼もポリシーを持って善人なのかと感じられた。

♪Mr.Cellophaneでも、自分と価値観の違う世界に生まれ、
そこの女性を愛してしまったけれど、それでも愚直に誠実に
そして、ロキシーたちに負けず劣らず強く信じて、
自分のポリシーに従って生きているという印象を受けて。
「僕は皆に見えないんだ」とおどけて見せてはいても、
私ごときには嘲笑や哀れみの対象にできない強さがあって、
もしかして、現代的な演出なのかもという気がしました。
自分の生き方が「善」であれ「悪」であれ、

[5]続きを読む

06月13日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る