ID:69077
今日の私
by かずき
[417893hit]
■『新選組!』17回「はじまりの死」
嘘をつかせないことは不可能。それが分かっていれば、
近藤を押し立てて成り上がろうとすること自体、彼の
意に沿わないことになるのは分かりそうなものなのに。
勇の「武士らしくなる」という思いと、
歳の「自分はなれないから、勝ちゃんが
武士になる手助けをする」という思い。ずれがある。
近藤は今でも多分「上様のお役に立てること」が一番。
野心もあるだろうけれど、比較すれば精神が先。
きっと土方には、それが見えていない。自分と勇の思いは
同じと思い、彼を出世させるためにどんな手も使ってしまう。
近藤だって、高位の武士っぽい格好ができたり
偉い人と話たりできれば、それは誇らしいだろうし
見せびらかしたりもするだろうけれど、重荷の方が大きい。
情より規律。政治的駆け引きのためには嘘も必須の生活。
不本意であっても、集団を守るには、自分の理想論より
土方の意見の方が正しいことは分かるので従わざるを得ない。
自分が、望む姿からかけ離れて行くることは辛いだろうし、
左之たちと別れる時も、羨ましいぐらいなのかもしれない。
歳を信じ、集まってくれた人を裏切れず進む、不本意な道。
でも誠意を持って精一杯走り抜け、周りに人がいなくなって
やっと自分の思うように動けたのが、最期だったりしたら・・・、
想像するだけで号泣できるかも(苦笑)
慎吾がTVガイドでこう言ってました。
「今、安心して話せる相手は源さんだけ」と。
集団の長としてでない自分を見てくれる唯一の人。
捨助が京都にやってくるらしいけれど、彼にストンと
「勝ちゃんは本当はいい奴だよな」なんて言われたら、
あんなにうざかった奴に同じこと言われてるだけなのに、
心から嬉しく感じる心境なのかもしれないと思った。
今後の近藤は、今回の「奴は人殺しだ!」
「壬生浪士組を守るには、それしかない」みたいに、
「それは違う、歳」と何度も繰り返しながら、
現実を見ろと諭されて進む苦悩が主になるのかなぁ。
でも今回も「その下手人は・・・不明です」と
嘘をつく時、わずかに本当に一瞬目を伏せただけで
言い切れるようになってきていた。彼もだんだん
権謀術数にも慣れていってしまうのかもしれない。
変わっていく自分、目指した「武士らしい武士」から
遠ざかっていく自分に苦悩し続ける残り8か月。
本当にそうなら・・・、見ていたくないよぉ(泣)
05月02日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る