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今日の私
by かずき
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■藤原『ハムレット』体験。
下手じゃないんだけど、だから〜?という存在感の無さ。
「ポローニアスから愛情が無くなるとオズリックなのかぁ」
なんて馬鹿げたことも、今回 初めて感じました(苦笑)
一応 目当てだった井上@レアティーズ。頑張ってました。
頑張ってて真っ直ぐな馬鹿という感じの役柄に見えて、
決して演技力ではないけれど、これもありかなと思った。
これだけ素直に育ってて剣がつかえて背の高い好青年なら、
ハムレットも嫌わないだろうし、国民にも人気あるだろうね。
そういえば、西岡さんは15cmほど、藤原君も7〜8cmの厚底。
これって、井上君との身長差の問題だったのかななんて邪推。
妹は・・・、どうしてこの父と兄から こうなるのか分からん。
健康的で庶民的で、おじいさんと暮らしてるハイジみたい。
演出。1幕の金網に囲まれてる舞台は意外に好きだった。
それこそハムレットが 音を立てて何度もぶつかったりして、
彼が周りじゅう敵ではないかと感じている壁のように思えたし。
4列目で観てるのに表情が見えにくくて感じる苛立ちも効果的。
でもそれは私が勝手に感じていただけのことで、実際には
結構 出入り簡単で、みんな平気で外も歩いたりしていたし、
さらには幕間で取り去ってしまって、2幕は檻なしの状態。
だから私には、本当は何のためだったのか演出意図不明。
蜷川さんの意図とは関係ない所で気に入っただけみたい。
オープニング、燈台みたいにライトが客席も回し照らしていて、
ライトが通る瞬間だけ浮き上がる役者たちは面白かった。
すごく現代的だけど、警備兵なんだという実感があったし。
ただ、この「現代的」が問題で、最後のフォーティンブラスと
兵隊たちのテロリストのような格好と対応してるのかもだけど、
演技力皆無、棒立ちのフォーティンブラスじゃあ何の事やら。
最初にフォーティンブラスが出てきた時は どんな様子だったか、
実は、その時 客席の通路にいたハムレットとホレイショーに
目を奪われていて、ちっとも記憶にない私が悪いのかな?
でも、あんなフォーティンブラスに対してじゃ、一目で
尊敬の念を抱き、国を遺したハムレットが分からない・・。
そんなわけで。
何をどう書いたところで、藤原竜也1人勝ち。
正直、彼がいなければ訳の分からない演出の退屈な芝居だと思った。
でも『ハムレット』というのが実は、うざい話ではないのだと、
この若さと熱さはこんなにも魅力的なのだと分かっただけでも、
今回の舞台を観られて良かったと、強く思います。
11月26日(水)
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