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今日の私
by かずき
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■『Mozart!』マチソワ観劇(またまた長文(^^;)
ド忘れという雰囲気ではなく、何度か歌詞が抜けてしまった。
前回までの観劇では歌詞がろくろく聞き取れていなくて、
今回ようやく話を理解しつつあるレベルの私には、辛いはず。
でも聞いている時は、一瞬「え?」と思うだけで、後は再び
音の渦に呑み込まれていく気持ち良さに身を委ねてしまう。
ストーリーを歌詞で説明することの多い この舞台にとっては
致命的だし、私の非常に嫌いなことなのに気にならないのは、
もはや、コンサート的な気分なのではないかとも思う。
舞台役者らしい動きなんて、全然してないしね(^^;
(井上君は、この点については意外なほど成長したと思う。)
でも、「中川晃教」ではなく「ヴォルフ(中川)」と感じるのは、
私が「中川晃教」を知らないだけではないような気がする。
もう一つ、中川ヴォルフについて感じるのは、
「自分を見る他人」がメインになっているためにか、
周りの人物がヴォルフを見る姿が浮かび上がってくること。
実際、彼のテンションがカンパニーに影響しているのか、
全体が強い光に照らされたように鮮明に見える気がする。
愛情、期待、悲しみ、失望、嫉妬、怒り、打算、他にもいろいろ。
特に男爵夫人とコロレードについては、個々の人格は ほぼ無く、
ヴォルフとの関わり部分しか描かれていないだけに、
舞台の中で演ずる役割が、分かりやすくなるのが嬉しいかも。
相変わらず、歌を聞き惚れさせるためだけに存在するような
祐一郎コロレードも、少し魅力を感じさせるのが不思議。
でも、コンスタンツェで泣きまくったのは、
西田ひかるちゃんの演技のおかげだと思う。
両ヴォルフともに、愛し愛されてることが すごく分かるし、
2幕後半に入った辺りの、父の死で混乱を起こしたヴォルフから、
「外の空気を吸ってくる」と彼女を置いて出かけるくだりなんて、
マチネでもホロッと来ていたのですが、ソワレではもう、ぼろ泣き。
西田コンスは、ある意味 普通なんですよね。
中川ヴォルフと並ぶと特に、子供同士の恋愛なのがよく見える。
自分を救い出してくれた王子様と、自分を愛してくれるお姫様。
結婚なんて考えもしないくらい お互い子供の恋愛だったのに、
覚悟もできないままに、家事全般やる主婦になってしまった。
家事もできない、愛情しかない自分に何ができるかって、
もしかしたら閃きを与えることだけかもしれないと思いつめるけど、
それは逆に、初めて才能とは関係ない部分を愛してくれた相手が、
「才能」の部分に拘り始めたと感じさせてしまう結果になる。
すれ違いが重なって、考えたくなくて毎日踊りまくるコンス。
そんな悪循環する姿が、一貫して見えてくるコンスが、
♪借金の手紙 で、押しかけてきた母と姉たちの姿を見ての
羞恥と嫌悪とで逃げ出したくなっていう表情に、泣きそうになった。
王子様に対して、自分は迷惑ばかりかけているという引け目。
そして、父の死を告げられて混乱して死にかけたヴォルフにも、
何もできることがなく、1人で出て行かれてしまう無力感。
なにか、いつも周りが自分よりすごい人に見えてしまう私には、
共感の嵐って感じの役作りで、切なくて泣きまくっちゃいました。
ヴォルフが彼女を愛したのは、彼女が役に立つからじゃないことが
観ている側としては分かっているんですけどね、それだけに。
松コンスは、「悪妻」にしたいのかなぁ?という感じで、
よく分からないうちに3回分 観終えてしまったけれど、
西田コンスは、行動の理由がいちいち分かって嬉しい。
歌も、ボリュームは論外に低いのに何故か歌詞が聞こえるし。
あ、でも、♪ダンスはやめられないの妙に力入った振付は、
松コンスに輪をかけて違和感ありまくりかも(^^;
そんなこんなで、随分と満足しました。
日生では、中川君はもう一度観たいかもと思った程度だったけど、
全体的にパワーアップ、舞台としてもすごく良くなったと思う。
市村さんは高レベル維持だし、久世さんも雰囲気出てきたし、
花王さんもキャラ立ってきたし、圭吾君の うさん臭さは最高!
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12月07日(土)
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