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ダメダメ医学生の京風日記
by 伯耕
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■日本人同士、国境の町へ
A「こんにちはー。」


B「日本人の方ですよねー。」


俺「どうもどうもー。」


A「どこまで行かれるんですか?」


俺「今日は一気にフュッセンまで行く予定です。」


B「僕らもフュッセンなんですよ。」


俺「そうなんですか、ではどうですかご一緒に。」


A「是非是非、行きましょう。」




見知らぬ日本人4人が集結し、いろいろとしゃべりながらの列車の旅。

おしゃべりしてると長い時間も短く感じるなーと思いつつ、

アンスバッハにて列車を乗り換え、さらに1時間走ったところで、

列車は第二の乗り換え地点、ニュルンベルグに到着です。

ニュルンベルグ条約でも有名なこの街でHさんとはお別れ。





この駅にてこの旅では4回目のICEに乗り込みミュンヘンを目指します。

車内では相変わらず日本人同士でのおしゃべりタイム。




A「大学生の方ですか?」


俺「そうです、卒業旅行ですわ(笑)。」


B「僕らも卒業旅行なんですよ。」


俺「へー、そうなんやー、大学では何を専攻されてるんですか?」


A「僕らは建築学を。」


俺「じゃあヨーロッパでは見るものたくさんありますよね。」


B「そうなんですよねー(笑)。」


A「今回もヨーロッパの建築に特に注目して周ってます(笑)。」


俺「ヨーロッパの建築といえばですね。」


A「ええ。」


俺「僕、これを人生のうちで一度は見ておきたいって物が3つあるんですよ。」


B「何ですか?」


俺「一つ目はバルセロナの『サグラダ・ファミリア』。」


A「僕ら、最終日に行きますよ。」


俺「まぢすか。いいなーーーー。」


A「だいぶ強行日程なんですけどね(笑)。」


俺「今回の旅行では涙を飲んで諦めたんですよ。」


B「そうだったんですか。で、2つ目はなんですか?」


俺「2つ目は、フランスの『モン・サン・ミッシェル』ですわ。」


A「僕ら、今回はそれを涙を飲んで諦めたんですよー。」


俺「僕はこの前行きましたけど、あれはやばいですわ。」


B「いいですねー。一度行ってみたいっすわ。」


A「3つ目は何なんですか?」


俺「それは、僕らがおそらく明日訪れる場所です(笑)。」


A「なるほど(笑)。」


B「楽しみですよねー。」





というわけで建築関係のお話でなかなか盛り上がりつつ、

1時間ほど走ったところで列車はバイエルン州の州都・ミュンヘンに到着。

乗り継ぎ待ち時間40分の間に買い食いしたホットドッグの、

間に挟まったソーセージがむっちゃ旨いことに感動しつつ、

ここでさらに列車に乗り換えて、西へと1時間ほど走り、

列車は本日第四の乗換え駅、ブーフローエ駅にて下車しました。





広いホームと、周囲に何も無い駅舎。







人生で再び訪れることがないであろう駅。






しばしの待ち時間をいろいろとおしゃべりでつぶしたところで、

ようやく最終目的地行きの列車が到着、

目的地まではあと1時間ちょっとの旅、

あと少しだと思いつつ、流れ行く窓の外の景色に注目していました。





なかなかゆっくりした速度でひたすら南へと下る列車。





広大な農地が地平線の果てまで広がっていた車窓の風景は、

徐々に起伏の多い丘陵地帯へと変化していきます。





幾多の丘や山を越え、森や街を通り過ぎることしばし、





窓の外を見てみれば、







アルプスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!




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03月11日(日)
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