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ダメダメ医学生の京風日記
by 伯耕
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■海上のラピュタ
それでも一等車を存分に楽しめるのはありがたい限りです。
午前9時5分、音もなくゆっくりとパリ・モンパルナス駅を発車、
この静かさは列車編成における動力集中方式の賜物です。
ヨーロッパの高速鉄道は原則として動力集中方式、
つまり機関車によって客車を牽引する方式をとっているのに対し、
日本の新幹線は動力分散方式を採用しているのが両者の相違点です。
動力集中方式は客車下のモーターが無くなるので
客室が静かになる反面、発車時に連結器部分からの衝撃があるのが難点、
って感じで知識を披露したら俺も少しはモテますかね?
・・・
で(泣)(←※進行方向ミス)
今日も快調に暴走&意気消沈を繰り返しつつ、
列車は徐々にスピードを上げてパリの街から遠ざかっていきます。
パリを過ぎれば車窓は広大な農村が続くのどかな風景。
さすがはヨーロッパ最大の農業大国だと思いつつ、
「華麗なる一族」の中巻を読みながらおよそ2時間の列車の旅です。
2時間後、TGVはレンヌ駅に到着、
ここから今度は路線バスに乗り換えて目的地まで1時間半なわけですが、
路線バスなのに乗客の9割が日本人な状況はどうしたらいいんでしょうか。
あ、でも可愛い女の子2人組がいたのですべてを許します。
でも悲しむべきことにお互いの彼氏の話で盛り上がっておりました。
・・・
で(泣)(←※アウト・オブ・眼中)
偶然隣り合わせた金沢大学の学生さんといろいろとおしゃべりしつつ、
バスはいくつかの村や町を過ぎ、農村地帯を走り、
いくつもの丘を越えてひたすらに海の方向へと走っていきます。
そしてレンヌ駅を出発してからおよそ1時間15分後、
そろそろかなと窓の外に注目していたところ、
見えた!!!(←※車内に歓声)
ついに見えた、ついに来てしまった、
ドキドキ感マックスに達したところでバスは目的地に到着しました。
モン・サン・ミッシェル(Mont St-Michel)
ついに来てしまったモン・サン・ミッシェル。
フランスが世界に誇る世界文化遺産です。
大天使ミカエルのお告げによってこの地に立てられたという修道院、
水上に浮かぶ天空の城ラピュタのようなその姿を
ずいぶん前にネット上で画像を見つけて余りの美しさに感動し、
いつか絶対にこの目で見たいと思い続けてから数年、
今、実際にモン・サン・ミッシェルの前に立ち、もう感無量です。
美しくもどこか現実離れした光景が不思議な感じ。
というわけで岩をくりぬいて作ったような入り口から島内に入り、
まずは入り口付近のレストラン、La Mere Poulardに入店、
独り寂しくボソボソと特大オムレツで昼飯。(←※名物)
てかふつーに高いぜよと微妙に凹みつつ、
まあここに来たらお約束なんだと自分に言い聞かせて昼食完了。
修道院へと続く一本道をツアー客に飲み込まれながら登っていきます。
てかやっぱり観光客の8割以上が日本人な件について。
だいぶ登ってきました。
しばらく進んだところで修道院への入り口に到着。
チケットを購入して、いざ内部へと潜入です。
光の差す方へ。
修道院というよりむしろ要塞のような。
内部はこんな感じ。
ゴシック建設の傑作、ラ・メルヴェイユ
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03月05日(月)
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