ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4361, 嘘と真実 −2
             「うそつきーうそと自己欺瞞の心理学」チャールズ・V・フォード著
   * うそつき 
 この本は、「嘘と真実−1」を書いた後で、図書館で見つけた本である。この年齢になり人生を振り返ると、鮮明に己の
行蔵がみえてくる。そこには、自分に対する都合の良い言い訳や、無意識の浅ましい自分の嘘が浮かび上がってくる。
特に青少年期にまず身につくのは自分を騙すこと。自分の未熟さを認めたくないため、ウソで自身に対する「日々是口実」になる。
身勝手の本性に小理屈をつけ、まず自分に対する言い訳を考え、それを信じてしまう。だから生きていられることもある。
  ー以下は、この本の訳者の‘あとがき’中で語られている至言といわれるフレーズ。 これだけで、要約になる。
「人は自分にうそをつくために他人にうそをつく」 《まず人は自負心を保つために自分にうそをつく》
「人間は、自分のいうことを自分で『信じている』ときに、より効果的にうそをつく」《犯罪者の起点は、ここから始まる》
「うそをつく人間とつかれる人間の両者が共謀して事実をわい曲する」《基本的技法は相手の聞きたがっているウソを語ること》
「うそのつき手あるいは聞き手のいずれか一方が主犯というわけではない。うそは双方向通行の人間関係による力学的作用である」 
 《 落ち目の会社にある不信の構造に見られる? 》
「優秀なセールスマン同様に政治家もまた、選挙民を相手に、選挙民の聞きたがっていることを語る。この関係は双方的なもので、
 政治家が有権者の自己欺まんを代弁することもある」《権力を求める政治家に自己愛的な人が多く、その特性がうそを助長する。
 これ、恋愛もいえること。 人が真実のなかに求めているのは『いいニュース』だけ」
 《集団内で相互に強化される自己欺瞞が、恐ろしい問題をひきおこす。 現在の国内政治にも心当たりあり! 》
「正真正銘の真実を聞かされてがまんのできる人間はそうはいないものである」《逆にゴマすりも、熟練にまで高まると・・》
「幸福というものは、その希少性からして一つの精神障害として分類されるべきもの」《病的嘘つきは、脳機能不全と関連が多い》
「男が女に、また女が男に自分を見せる際には、隠れた本能的な力がある種のうそを助長する」《だから恋愛が成り立つ》
「うそを語る特権なしには、文学をはじめとして芸術の世界は存在しえない」
「人間の語る身の上話などというものは、いかに筋が通り、もっともらしいように思われるものであっても、
 その人の過去の歴史的事実とはあまり関係のないものだ…」《過去は、書き直され再編成され全く違ったものになる》
「…自分の人生に首尾一貫したものや意味を見いだそうというときには、正確な歴史的事実など重要ではないということもある」
「真実やうそというものは、それ自体では道徳的なものでも非道徳的なものでもなく、単なるコミュニケーションの形態にすぎない。
 その道徳的価値が判断されるのは、他者との関係においてそれがいかに用いられるかによってである」《リアルのウソが効果ある》
「自分にうそをつくのが下手な人は、うつ病になりやすい」とあるが、人間は自分の真実の実像を見ていたら
 耐えられないのは自明である。そして、「人はうそをつく能力は高いが、うそを見破る能力は低い」という欠点がある。
「うそは人間関係の調整、不安や苦痛への対処、種としての存続、個人として栄えるために不可欠の要素」がある。
 自分が「不完全である」という事実を受け入れられないために、他者を批判し、他者を犠牲にすることにより、
 自分への批判をまぬがれようとしている(自己愛)人間が存在する。
  ▼ 性悪説の上で、性善説を説けば良いのか? それは他者だけでなく、自分を見つめれば分かること。本当のことって
   あるのだろうか? 本当と思っているだけではないか? 時間の経過で、うそも本当になり、本当もうそになる。
   利口者の自己欺瞞と、馬鹿の正直者、その間に揺れているのが心。利口者の正直者もあるし、馬鹿の自己欺瞞もある。
 ・・・・・・・
3986, 生保に入るバカ、入らないバカ ー3

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02月23日(土)
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