ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4129, マネー大動乱 ー2
「日本と世界を直撃するー マネー大動乱」 増田悦佐著
アメリカの金融業界と他の産業の格差は二倍。そして製造業が商業より三割り高い。日本もアメリカほどでないとして同じ傾向にある。
最近では公務員が民官に比べて2〜3割以上も高いことが問題になっている。強い立場を利用して御手盛りをしているのである。
情報化もあり、一強多弱の傾向が全ての産業で強くなってきた。日本の自動車業界も日本資本はトヨタとホンダぐらいしか残っていない。
家電にいたっては総崩れの様相になってきている。グローバル化は世界各国の垣根を超えた戦いになり、一強しか生き残れない事態になる。
ー 第二章 アメリカの金権社会は、荒治療でしか直せない ー
* 産業間格差と、一業界一社の時代
≪ 日本の金融業界の給与水準は、その他産業の20〜30パーセント増しくらいである。これがアメリカだと、その他全産業の倍。
20〜30パーセント増しではなく二倍なのだから驚いてしまう。製造業と商業の給料ベースを比べると、日本では製造業が商業の
15〜16パーセント多いだけだ。これがアメリカになると、製造業は商業よりも30パーセントは高くなっている。あらゆる職種について
給与水準の差が大きいのがアメリカの特徴なのだ。当然、給与がいい産業には誰れもが殺到するから、どうしてもその産業は慢性的に
人員過剰になる。いくらでもスペアは利くからリストラもしやすい。逆に、低賃金のところは慢性的な人手不足になりがちだ。
人手不足だから時給を上げて人を手当をしようとすると採算割れしてしまうので、他ではどこにでも採用されそうもない低賃金労働者で
久場を凌ぐしかない。移民には絶好の勤め口だが何時までも経っても生産性が低いままだ。結局、会社ごと、産業ごと衰退してしまう。
アメリカに比べると、日本はどの産業を見渡しても収入に大きな格差がない。人手不足も人員過剰も極端ではない。それでいながら、
採用する会社側は「人員過剰の人手不足時代だ」と愚痴をこぽし、雇われる側は「天職に転職したい」と夢ばかり追いつづけている。
どちらの陣営も自分たちがいかに恵まれた環境にあるかご存じないが、一般庶民が夢を追い、高い要求水準を主張しつづけられるのは
文句なくよいことだ。参考までに、お隣の韓国は教育水準がますます高くなっている。だが、1997〜1998年の大不況でIMFが乗りこんできて、
大企業は一産業一社のみというアメリカンスタイルにつくり変えてしまった。おかげで、それまでの7〜8つくらいの財閥が競争して
採用活動を展開していた時代は遠い昔、企業の求人活動はすっかり衰退している。 電機.電子ならサムスン、自動車なら現代に採用して
もらえるかどうかで、その後の人生が天と地ほどもちがってしまう。 同業で生き延びているのはクズ同然のその他大勢企業だけだから、
敗者復活戦もありえない。 同じ電機業界でも、パナソニックもあればソニーも日立も東芝もあるという構造はいま、世界中でも
日本だけになりつつある。ドイツもかつては大きな産業ごとに代表的な企業が3〜4社ずつあってしのぎを削っていた。
これがドイツという国家の活力になっていた。いまはそんな状況ではないぜいぜいフォルクスマゲンとダイムラーペンツ、BMWを
抱える自動車くらいしか、複数の企業が切磋琢磨して高い技術水準を維持できる産業は残っていない。 こうして改めて見渡すと、
いまや基幹産業ならどれを取っても少なくとも三〜四社の大企業同士の激しい競争が続いている国というのは、日本だけなのだ。
あとはどこでも、基幹産業それぞれで国際競争に打って出て通用する企業は一社だけという「競争」環境になっている。
そして、この事実上の独占体制を世界で最初に確立したアメリカでは、事実上の独占企業が牛耳る業界団体子飼いのロビイスト集団が、
大統領も議会もしっかり手なずけ、自由自在に自分たちの要求どおりに経済も社会も動かしている。これはもう、右からの
「茶会党」革命か、左からの「ウォール街占拠」革命で一度完全にぶち壊さなければ、まっとうな世の中にはならないだろう。≫
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07月15日(日)
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