ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4078, 老いの見本帳ーダークサイト −2
   * 序章 初老期と不安  ーA      「老いへの不安 歳を取りそこねる人たち 」春日 武彦 (著)   
 人生で一番大切な時期は50歳代と思って、悔いの残らないように過ごした。今から振り返ってみて、良かったと思っている。
「残り20〜30年分を10年に凝縮して生きる」と、本気で。 60歳を過ぎて、気持ちが非常に楽になったことはいうもでもない。
「老いの不安」からウツに陥り、初老にさしかかり医者から貰ったハッピードラッグで薬中に陥った人がいる。 それは惨憺たるもの。
  ー ここで「惰性から離れる不安=初老期の不安」を表している。
≪・・ となれば、定年とは惰性の喪失、マンネリの終わりということになるだろう。もちろん新たな惰性が始まることにはなろうが、
 その前に、よるべなさや心細さを痛感し、生きる意味といった類の根源的問題が脳裏をかすめることになる。そのような事態を
 先取りして想像し、自分で自分を追い詰め、自壊するかのように五十代半ばにして「うつ」に陥っていくケースはかなり多い気がする。
 しかも実際に定年に直面すれば、予想外の雑用や成り行きでどうにか乗り切ってしまったりすることのほうが案外普通ではないだろうか。 
 老いそのものよりも、想像力や予兆によって我々は老いに脅かされる。それはホラー映画の構造と相似しでいる。お酒落というよりは
「若作り」に励む中年男性が増えたような印象がわたしにはあるが、それはたんに異性にモテたいとか一目置かれたいとかの皮相的な
 理由ではなく、老いという未知なるものへ対する護符にも似た魔術的効能が求められているからだろう。
 老いることのネガティブな側面は、健康や金銭面で弱者になりかねないことと、世間から置き去りにされかねない不安、死への接近と
 いったことであろうか。必要不可欠な人物という立場から退場することへの寂しさ、敬して遠ざけられがちなことへのもどかしさ、
 切実な無力感といったこともあるかもしれない。核家族化によって、老人なりの役割分担を与えられなくなってきていることも問題だろう。
 そうなると老人は青年や中年の劣化バージョンということになりかねない。男性、ことにサラリーマンは定年と老いとの同義化と、
 それを先取りした不安が問題となっている。若作りというどこか滑稽な振る舞いにも、シリアスな意味が込められている。≫
 ▼ 初老期の人間の姿をシリアスに浮かび上がらせた内容である。「老人は青年や中年の劣化バージョン」は、言いえて妙である。
  ひと足先に定年をむかえた人が先年、「暇を持て余すと思っていたが、実際は毎日やることがある」と言った意味が最近分かってきた。
  人生は最大限に生きるべき、それが老いへの準備になる。年齢に従って劣化を劣化として受け入れるしかない。起承転々・・いや転倒
・・・・・・・
3712, ジャズについて −7
2011年05月25日(水)
  モダン・ジャズの誕生 ー@       ー 「音楽の本」三枝成彰著 より
 ■ 四〇年代、ジャズの常識を打ち破った「モダン・ジャズ」の誕生!  P−195
   ▽ "踊る音楽"から"鑑賞する音楽"へ ーまったく新しい「ビバップ」とは?
【 時代は第二次世界大戦(一九三九〜一九四五)に突入。四一年の日米開戦によってアメリカは本格的な戦時体制に入り、
 ジャズメンの中にも召集を受ける人が出てくる。あわせて、歓楽街とりわけダンズホールへの課税も強化され、スウィング・ジャズを
 支えたビッグ・バンドの維時は雛しくなる。 そうした状況の中で、ひと旗上げようと全米各地からニューヨークに集まってきた
 ジャズメンは、ハーレムのミントン・プレイ・ハウスやモンロー・アップタウン・ハウスなどのクラブで、店が閉店したあとも、
 夜な夜な ジァム・セッション(独奏者が集まって即興演奏の腕比べをすること)を繰り返して腕を磨いた。
  小規模のコンボで演奏する彼らにとって、型通りのビッグ・バンド・スタイルのスゥィング・ジァズは、もはや古くさく物足りない
 ものであったことはいうまでもない。いかにありきたりの形式を打破し、自分なりの新鮮な要素をジャズに注入するかという実験に

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05月25日(金)
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