ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4036, 一時停止 ー2
「一時停止」 谷川俊太郎ー自選散文ー1955〜2010
* 昼と夜 ー ある感受性のプログラム 1955年5月 ー より
≪ 私「それで、あなたは、昼と夜とのどちらをお選びになるのですか。」 詩人は目を地に落としたまま答えた。
「私は両方を選ばねばなりません。私は詩人ですから。しかしあなたは昼を選ばなければいけない。あなたは詩人ではないのだから。
あなたは夜、眠ることが出来るのです。そうです、人間はみんな夜、眠らなければいけないのです。眠りこそ最も知恵深い行いなのです。」
私「あなたは昼も夜も眠らないのですね。」 詩人は答えなかった。 私は詩人の深い孤独を思わずにいられなかった。 その私の気持を
見ぬいたかのように詩人はいった。「しかしそれが運命なら詩人はそれを不幸とは呼ばないでしょう。 どんな不幸であろうと、それが
言葉になった時、詩人は幸せなのです。その時彼は人間になれるのです「だから。詩人の本当に怖れるのは言葉になり得ない不幸なのです。」
その時、すべての夜が詩人の中に集ったかのようであった。 私たちは黙って立ち上り、歩き出した。夕暮が近づいていた。
詩人「こんな日は、ぼくはかえって気楽なんです。どうも曇りの方が晴れよりも人間的なところがありますね。 ぼくは天を見ずにすみます。
だからぼくは人間の中にいられます。ほんとうに雲ってやつは、大気や水が無ければ出来ないんだから、それだけでもどこかわれわれに
親しいような感じがしますね。」 私「で、あなたは今、昼を選んでいらっしゃるというわけですか。」 私の問は半ば冗談だったのだが、
彼の顔は生真面目であった。 詩人「そうもいえるかもしれません。 しかし詩人は昼を選んでいるように見えている時でも、決して夜を
あきらめてしまっているわけではありません。また逆に夜を選んでいるように見える時でも、決して昼を諦めているわけではないのです。」≫
▼「どんな不幸であろうと、それが言葉になった時、詩人は幸せなのです。その時彼は人間になれるのです。だから詩人の本当に
怖れるのは言葉になり得ない不幸なのです。」 言葉になり得ない不幸が夜という言葉に滲んでいる。谷川のいう言葉は、言霊である。
「不幸も言霊になった時、それも夜半の闇の中で熟成して生まれ出ると、不幸が不幸でなくなる」のである。 夜半に目がさめ、
色いろ考えが吹き出てくる。 それはマイナスのことが多い。 詩人は、そこで多くの想いの中で、葛藤し言霊を生み出すのである。
・・・・・・
3670, 節目どきに ー5
2011年04月13日(水)
* 娑婆には知らないことばかり
先日、最近できたSC内のスポーツジムの施設を見学に行ったところ、10時のオープンに50人位の行列。
「プール関連の新しいサービスが開始されるため」というが、今どきに、あの熱気は凄い。館内設備の案内をしてもらっていたら早速、
小中学校時代の同級生に声をかけられた。「よう、八ちゃん、入れって!」だと! 時が時だけに「まずい!」と思ったが・・
何を今さらと気を持ち直して一時間ぐらい見学をしたが、成るほど人が殺到するわけである。ここは契約時間内なら何時間いてもよい。
家内の新潟在住の知人は駅南のスポーツジムに、日中5時間も行っていると聞いていたが、成るほど合点がいった。家内の、
別の新潟の友人は、二つのジムに入っていて、交互に行っているとか。家にいるより快適で、金がかからない上に、主婦にとって癒しの場。
漫画喫茶のパソコンとTVの替わりに、ウォーキングマシーンなどを入れかえたスポーツ用レジャー施設である。平均年齢が女性の方が
5歳以上も多いのが分かる。 風呂・プール関連、ウォーキングマシーン・サイクリングマシーン、エアロビックスのプログラム、
そしてマッサージ機の4本が柱になっている。考えた末に、10〜17時の平日コース(金、日、祭日 休み)に入ることにした。
月15回行くとして、一回につき400円なら価値は充分にある。 これと市営の福祉センター内の運動ジムと、
図書館が当面の日中の外部空間になる。考える時間が多くなった分、身体を動かさないと!
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04月13日(金)
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