ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2470, アメリカをWeb世界に類推する
*ヾ(´∀`o)+。才ノヽ…YΘ
「ウェブ時代をゆく」−4 読書日記
現在のWeb世界の現状を、人工国家アメリカの建国と同じ位置づけをして
考えているところが面白い。 また、否定的にみる傾向の強いアメリカを
プラスの面から照射しているのも新鮮である。弱肉強食とはいえ、
強者であればチャンスが開かれているのもWeb世界と同じである。
これから考えると、Web社会は弱肉強食を強める可能性もある。
逆に弱者でも、最低の保障も与えられる?が・・・
ーその一部を抜粋してみるー
「もしこの地球上にアメリカという人工国家がなければ、私たち他の一角にすむ者も
息ぐるしいのではないでしょうか」司馬遼太郎は「アメリカ素描」で、
老境に入った在日の韓国人の、こんな言葉を引き、次のように書いた。
「いまもむかしも、むかしも地球上のほとんどの国のひとびとは、文化で自家中毒する
ほどに重い気圧のなかで生きている。そういう状況のなかで、大きく風穴をあけたのが、
十五世紀末の新大陸発見だった。(中略) 文明のみであなたOKですという気楽な大空間が
この世にあると感じるだけで、決してそこへ移住はせぬにせよ、いつでもそこへゆける
という安心感が人類の心のどこかにあるのではないか。この人のみじかいことばは、
そういう意味のようであった」(二〇頁)
『アメリヵ素描』はアメリカ論の名著である。私も何度読み返したかわからない。
司馬の在日韓国人の友人は、司馬がアメリカに行くと聞き、冒頭の言葉を発する。
アメリカとまったく関係のない人がこういう言葉を発するのかと司馬は感慨を持ち、
アメリカという国を、「決して、そこへ行かないにせよ、いつでもそこへゆけるという安心感」
を「人類の心」にもたらす存在と認識するのだった。
さまぎまな矛盾を炮えるアメリカのすべてを肯定する気はないが、
「あなたの国の疲れた者、貧しき者を、私のもとに寄こすがいい」で始まる
「自由の女神」の台座に刻まれたエマ・ラザルスの詩に象徴される開放性と寛容の理想が
私は好きである。二〇〇一年の同日多発テロ以来その内向化や閉鎖性が指摘されるアメリカだが、
人工国家アメリカの他国とは全く違った開放性を私は相変わらず日々感じながら暮らしている。
本書でたびたび登場したアンディー・グローブは1956年、二十歳のときにハンガリ
動乱に関わり祖国を脱出して難民輸送船でアメリカにやってきた。
アメリカに下り立つと、歯医者.眼鏡、補聴器の費用から、
大学の奨学金・教科書代・生活費の一部まで・支援団体が支払ってくれた。
そのことに彼は感激し・アメリカでの自立に向け猛勉強し「自立の精神」
でたくましく成長し、機会を与えてくれたアメリカへの愛国心を抱く
(アンディ・グローブ著一僕の起業は亡命から始まった!一樫村志保訳、日経BP社)。
私はこういう話を聞くとなぜか無性に嬉しくなる。
一般的に、リアル世界で満足度が高い人ほどネットには関心を持たない。
リアル世界で満足度が低い人(若い人たちはその代表》ほどネットの可能性に興奮している。
私はこの「リアル世界」(リァルの地球)対「ネット世界」(もうひとつの地球)の関係が、
「地球上のほとんどの国」(文化の世界)対「人工国家アメリカ」(文明の世界》の関係に、
構造としてよく似ているように恩えるのだ。
だから「リアル世界」だけで満足できない人たちでも、リアルとネットを自由に創造的
に行き来することで、より良く生きる可能性や選択肢が生まれるのではないか。
また創造的に行き来しなくとも、「もうひとつの地球」の存在ゆえに
「いつでもそこへゆけるという安心感」を抱けば、
「リアル世界」を少しは息ぐるしくなく生きられるのではないだろうか。
しかし忘れてならないのは「ネット世界」は「リアル世界」以上に、「自助の精神」が
必要な世界だということである。学習するにせよ、志向性を探索するにせよ。
ーーーーーーー
これほど、肯定的にアメリカという国をシンプルに書いてある言葉に
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01月08日(火)
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