ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■1555, 将来の不安−3


不安について考えてきたが、図書館で島田裕己の「不安を生きる」
という本があった。
2005年・4月10日発刊というから最近の本である。
オウム教事件の時にオウム教擁護的発言でバッシングにあって、
東京女子大学の教授を辞めざるをえなくなった人である。
宗教学が専門のためか「不安」心理に対しては専門であり、深い。

宗教には「不安」に対する明確な解答が用意されている。
不安と宗教心は裏腹の関係にある。
不安こそ誰もが何時も直面している心の闇である。
その闇に神の世界を提示して見せるのが宗教である。

不安の正体を知ってしまえば、自然と解決方法は出てくる。
更に不安を解消する一つの手段として具体的にネットワークの存在を提案している。


ー面白そうなところを抜粋してみる。

P-76
ところが不安がないということは、下手をすると今の状態に安住することに
つながってしまう。そうなると緊張感もなければ、進歩もない。
進歩もないということは達成感もないということです。
イニシエーションという言葉を使えば、一つの役に挑戦することが
イニシエーションになってくれない。
逆にそれをイニシエーションにするには不安が必要になってくる。
心の安定ということでは、不安を悩みに変えていく必要があるけど、
安定は停滞につながっていくから、いっぽうで不安も必要になる。
海老蔵は、弁慶をやる前日に寝過ごしてしまったと思った時、
これで役者をやめなくてはならないと思ったそうです。
それだけ不安を経験しているからこそ、不安が欲しいという発言が出てくる。
彼は不安を次の発展へのバネにしようとしている。
ーー

不安について以前にも書いてきたが、その対応として
思い当たるものをドンドン書き出してみることだ。
それが悩みという具体的に落とし込むことになる。
そして、その対応として思考と行動が生まれるきっかけになる。

そういえば、10代、20代の頃は、不安が常につきまとって、
それがエネルギーになっていた。
                 
                 つづく
ーーーーーーー

「不安を生きる 」

筑摩書房
・島田 裕巳【著】

私たちの社会には今、漠然とした不安が広がっている。
将来の変化を見通せず、未来への希望が持てない。
会社もアテにできず、心底頼れる人も見当たらない。
そんな思いを抱く人が増えている。
こうした事態は、都市化が進展し、かつて私たちを支えていたムラ的な
共同体が衰弱してしまったことと無縁ではない。
しかし、便利な生活を手に入れ、自由を享受する私たちは、
もう後戻りすることはできない。
不安とどう向き合い、どう生きればいいのか。
この問いを多角的に追究した本書は、
現代社会を生きる私たちにとって示唆に富む一冊である。

1 不安と悩み
2 体感不安の時代
3 不安をとらえる視点
4 不安をバネにする
5 仕事と不安
6 都市生活者の不安
7 不安を煽る「癒し」産業
8 「支え」としての共同体
9 自分の足場をつくる

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

2004年07月06日(火)
1190, 大丈夫!−2 * 哲学について−13

ー不安の哲学ー キエルケゴール

「大丈夫!」を繰り返していうことで、漠然とした不安感が半減したと前に書いた。
これを読んでいて、もし鼻先で笑っている人がいたら、その人は表面的人生しか
生きてない人である!
不安感は大きい人ほど、それは自分に目覚め、自由と可能性を考えているか、
生きているからだ。
大丈夫!を繰り返すことは、その毒消しに単純だが絶大の効果がある。

単純であるが、どうしてそこまで心理的の効果があるかを考えてみる。

人間の不安の90数lは、考えすぎの影でしかない。
ルーズベルト大統領が就任演説で言ったという、
「われわれが恐れるべきは『恐れ』そのものだけである」
人間は全て、恐れから派生する大きな影に脅えているのだ。

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07月06日(水)
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