ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■1340, 「酒乱になる人、ならない人」−読書日記−2

酒乱の一現象としてのブラックアウトのエピソードの記述の部分を
抜粋してしてみる。まさに「事実は小説より奇なり」を地にいくものである。

ー抜粋
「狐憑き」になったアルコール性幻覚症の話があります。
伊豆の旅館の番頭をしていた人ですが、もともと大酒飲みで
仕事をしながらチョコチョコ酒を飲んでいたそうです。

年も押し迫った大晦日の前日のことです。
突然部屋の中にキツネが見えたそうです。それも一匹でなく数匹もいて
自分のまわりを飛ぶ跳ねていて、そのうち部屋の外に出て行った。
その番頭さんは何故かこのキツネに自分を呼んでいるように感じ、
雪の中に出て行ったそうです。

その後について追かけていくと、天城山の中腹の神社にいたそうだ。
その灯篭の後ろから隠れて、おいでおいでをしているように見えたそうだ。
二つある灯篭の一つに行くと、今度はもう一方の灯篭からおいでおいでをしている。

ふと気がつくと、キツネは道路の向こうからおいでおいでをしている。
番頭さんはどこまでもついていき、電車に乗ったらしいのですが、
その一週間後に川崎で見つかり、不審人物として警察に連れて行かれたそうだ。
本人によればそのときもキツネを追かけていたそうだ。

このようにアルコール性幻覚症もひどいものになると一週間を超える期間、
幻覚が続くことがある。

酒乱はやはり一種の病気と考えてよい。
酒や麻薬は人工的に快感を人間に与える。
何の苦労なしで快感を得るということは、必ずその代償がくる。
この快感が「依存症」という恐ろしい病気と裏腹になる。

私たちは苦労した時間が長いほど、目的を果たした時の快感が大きいものです。
こういう快感は、連続した快感を得るのは難しい一面がある。
ーー

ー以上であるが、
考えてみたら、酒は一種の軽い麻薬である。
それが体や脳に良くないわけがない。
それでも飲みたいなら、自分で限界を決めてルール化するしかない。
気分の良い酒は確かに良いし、人と人との垣根を取り払ってくれる。
またストレスを解消もしてくれる。
僧侶が般若湯というように、酔えばこそ常識というブロックを外してくれ、
思いもよらない知恵も出てくることがある。
しかし手軽な手段の快楽は必ず、その反動もあるものだ。

この本によると、
イギリスや北欧では平日は飲まないが週末になると大酒を飲むパターンで、
イタリア、スペイン、フランスといったワイン国では食事時に飲むパターンだという。
どちらが酒乱になりやすいかというと、イギリス方式である。
反面、毎日飲むフランスなどの国は肝硬変が多い。
驚くことに、ワイン国ではワインは、アルコールと思っていないという。

私も長年、食前酒のアルコールを試してきたが、行きついたところが
中国5000年の知恵の「紹興酒」になった。
飲むと直ぐに酔うことと、悪酔いをしない。
翌日も胃腸の影響が少ない。
少し高くつくが。
焼酎は、口と胃に残るからあまり家では飲まない。

まあ、酒の話は尽きることはない。

ーー
「酒乱になる人、ならない人」
著者: 眞先敏弘
出版社:新潮社
   11月30日 新潟セゾン

日本人の六人に一人は「酒乱」?
「酒乱」遺伝子を持っていて、
かつ「下戸」遺伝子を持っていない人、それが酒乱になるための必要条件である。
この条件には、なんと日本人の六分の一が該当する。
自分の「酒乱」が実は遺伝子のせいであると知ったら?
「酒豪」も遺伝子のおかげだと分かったら?
本書は、アルコールが細胞や脳にもたらす「酔い」や、「酒乱」のメカニズムを
最新の研究をもとに科学的に解説。

【目次】
1 あなたのアルコール依存度は?/
2 エタノールの吸収と代謝/
3 細胞レベルでの酩酊/
4 大脳レベルでの酩酊/
5 酒を好む遺伝子/
6 アルコール依存症/
7 酒乱―その大脳生理学的解釈/
8 アルコールの脳への毒性/
9 男と女ではどちらが酒に強いか/
10 酒と社会/

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12月03日(金)
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