ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5502,一切は君の自由だ ―池田晶子の言葉 〜⑤
先日、何気なくTVをまわすと平山郁夫の絵と、彼の原爆体験などの逸話
などを取上げていた。原爆後遺症で一時は死も覚悟したなかで玄奘三蔵をテーマ
とした『仏教伝来』を描きあげ院展に入選した平山郁夫の作品には仏教をテーマ
としたものが多く、それがインドに発生した仏教をアジアの果ての島国にまで
伝えた仏教東漸の道と文化の西と東を結んだシルクロードへとつながっていった。
彼は東京芸大教授、そして学長になるが、何ともいえない風貌に教養の深さを
感じ取ることができる。この番組で、彼の逸話が印象に残った。「ある先生に、
人の真似をしないこと、と教わった。そのためには独自の世界を創り、それを
表現すること。独自の世界を創るには、はば広い教養が必要である」と教えられ、
痛感。それから宗教、哲学、歴史など幅広い分野にわたり猛勉強をした。
その裏づけがあるから、あのような絵が描けるのである。この齢になって幅広い
教養のベースが、その人なりであると、つくづくと感じ入ったため、なお納得。
先日、TVを通して400年前の画家・長谷川等伯の絵を見たが、その中にある
幽玄な世界に、等伯の魂を数百年の時空を超えて感じとれた。絵の中に彼の
独自の精神世界が全て込められている。独自の世界をつくり、その世界を表現
することが最も重要なこと。 そのために幅広い知性と教養が必要といわれると
納得できる。その結果、真・善・美という価値が自然に現れ出ることになる。
経験、そして知性を裏づけとした教養を考えると、何か心寂しい己に寒気がする
此の頃。良い学校に行き、良い師に出会い、良い友人と語らう中で、
教養のベースができるということか。
04月08日(金)
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