ID:54909
堀井On-Line
by horii86
[386434hit]
■7351,読書日記 〜孤独は何故いいのか?(7つの効用)
今度のニセ秘宝事件は、舶来崇拝、ノレンや権威に弱い、といった以前から指摘
されている日本人の欠点を改めて露呈させたといえる」と‘清張’が呆れ顔で語る
ように、未だに本当にあった事件なのかと首を傾げてしまうほど馬鹿げた事件。
・二つ目は、その事件の中心にいるイライが、「『あの人はいい人だった。
もう死んでしまったけれど』と懐かしそうに称える人物のこと。
「圧倒的な実績と権威を誇っていた。おそらく日本の考古学会では一切の抵抗を
無に帰せしめる唯一の人物」と、著者の七尾氏が満を持して登場させしめた、
本書の裏ボス敵存在の話が大必見。「東京大学名誉教授の故・江上波夫」その人。
<(前略)イライが、日本民族の由来を説いた『騎馬民族征服王朝説』で文化
人類考古学の最高権威に君臨した東大名誉教授の故・江上波夫を『いい人だった』
と讃えたとき、日本だけでも潜在被害が数百億円は下らないと言われるイライ・
サカイの贋作事件は、戦後の日本が遮二無二に突き進んだ経済発展の裏で、絵画
という文化や芸術をも『通貨』に貶めた無節操ぶりを、鏡のように映し出しても
いよう。生前の江上をよく知る弟子筋の人間に会って、江上とイライとの関係を
質すと、当人は意外という風もなく、むしろ納得いくといった様子で語りだした。
『やはり江上さんの名前が出てしまいましたか…』>と某氏が語る衝撃の話。
≪ 高価な美術品に贋作はつきもの。ニセの『有名ブランド品』と同じです。
現存するモジリアニ、ゴッホなど、名画の作品点数は、増え続けています。
増え続けている、という現実そのまま、贋作であることを証明しているわけ。
とくに、近代、現代の名画に関する真贋判定は、ほとんど不可能性です。
なぜなら数百年まえの作品ではないので、近年の作品は科学的鑑定が難しいから。
作者が現存していても、アテにならないこともあります。
画家自身が制作の有無を忘れていて、判別できない場合です。
ようするに、画家(作者)自身に判別できないほど、クオリティーの高い贋作が
ある、ということです。ということは、過去の巨匠の作品も、おなじということ。
本書は、美術品市場の現実を裸にしています。美術館の収蔵品にも、贋作は
すくなくないのです。
本書は、美術品市場の現実を覗き見た、稀有な取材の成果といえるでしょう。
美術に趣味がある人間には、本書は一読の価値があります。
―
―
寅: おい熊よ、最近、なけなしの金をたたいて、変な骨董を買ったと
言うじゃないか。誰かに騙されたと、もっぱらだよ。大体、長屋に、
何が骨董だよ。
熊: いや、これを持っているだけで御利益があると言われてね。
生まれてこの方、俺の人生に良いことがないから、仏像の一つでも
欲しいと思ったが、盗まれないかと冷や冷やだよ。でも、これを買ってから
いやに良いことが続くんだ。不思議だよ。
大家: 金持ちの家には、仏像か七福神の像が、幾つかあるというじゃないか。
御前のような、あまり恵まれてないオツムの男には、きっと効果があるよ。
この御蔭で、良いことが起こってると像に思いこめれば、それ自体で、
良いことを呼寄せるんだよ。
八: 私の家には、大きい仏像が3体に、5〜20?のモノが20はあるね。机の
パソコンの隣には10体はあり、毎日、頭を撫ぜているが心が落ち着くよ。
半分は両親が集めたモノ、半分は私が国内外で買った民芸品だがね。
マリア像が2体、七福神、仏像3体に… その割には、金が無いがね。
寅: あれだけ、使えば? 貯まらないよ。
八: いいじゃないですか、持って、あの世に行けないし。死んで三日も
すれば300年前に死んだと同じというじゃないか。
熊: ところで、何で骨董収集に興味がないの?
八: 子供の頃から、父に連れれて骨董店に行って、見飽きるほど、
見た上に、ツアーでパリ・ロンドン、フィレンツェ、旧レニングラードで、
世界の名品のシャワーを浴びるほど見てきたの。その時だけは、気持ちを
一期一会と思い、集中するの。そうすると、何しれないエネルギーが伝わって
[5]続きを読む
03月31日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る