ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4382, ブラック・スワン −2
 局所的因果性の世界と、「今、ここ」に限定されない仮想の世界にまたがって存在する。私たちの精神は、本来的に二重国籍者。
・脳内に閉じ込められているだけでなく、心の本質的な属性をとらえた概念が「志向性」である。
 志向性とは、心が何かに向けられた状態をいう。
・私が恥じたのは、人間がそもそも生きものであり、それであるがゆえに、厳しい生存条件に置かれてきたことを
 理屈で判っていても、感覚的に忘れていたことである。つまり文明に飼いならされていたのである。
 真実は恐ろしい姿をしている。 人間は、なぜ、「平和」という仮想を生みださなければならなかったのか。
「愛」という仮想を生み出さなければならなかったのか。
 平安仏教を特徴付ける「極楽浄土」というヴィジョンは、どのような生の必然性から生み出されたのか。・・・
 私たちの意識の中で生み出される様々な仮想は、このうえなく厳しい人間の生存の中で、私たちの心が傷つき、
 その傷が治癒される際に放射される光のようなものはなかったか。
▼ 考えてみたら、自分に対しても、頭に浮かんで考えている相手にしても、社会も、全て「仮想」でしかない。
「精神の中枢に仮想がある」と自覚すると、良きにつけ悪くにつけ仮想している自分を見ている自分も
 仮想ということに気づく。自分の頭蓋骨の中の一リットルの脳は自分でさえ得体の知れない世界である。
・・・・・・・・・
2538, 一神教vs多神教
2008年03月16日(日)
  最近、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの一神教に対して疑問を持ち始めた矢先に
 図書館で、この本を見つけた。 この3つの宗教の元はユダヤ教で、共通の唯一の神を信仰している。
 それがお互いに憎しみあい殺しあっているから、複雑なのである。 早く言えば民族戦争なのである。
  ー概要を解りやすく箇条書きにすると、
・元祖であるユダヤ 教は、迫害されて逃亡した奴隷たちの宗教、迫害され差別された人々の宗教のために
 恨みと復讐心がこもっている。被害者は、その被害をより弱い 者に移譲しようとすることで被害者の劣等感、
 屈辱感を補 償しようする。 他人を同じように不幸にして自分を 慰める。  
・差別された奴隷たちがモーゼに 率いられてエジプトから逃亡する過程で形成された「民族」としてユダヤ人となり、
 ユダヤ教自体も、その逃亡過程でエジプトのアトン信仰の影響を受けながら、純粋な一神教へと形成されていった。
・ユダヤ人の中でさらに差別されていた人たちを救う宗教としてイエスがキリスト教をつくった。
 そのキリスト教が、ローマ帝国の奴隷、下層民に受け入れられ、ローマ帝国の国教となり、
・多神教を信じていたヨーロッパ人もまた、ローマ帝国の圧力でキリスト教を押し 付けられて心の奥底で「不幸」を感じた。
 そのため一神教を押し付けられた被害者のヨーロッパ人が、自分たちが味わっている不幸と 同じ不幸に世界の諸民族を
 巻き込みたいというのが、近代ヨーロッパ人の基本的な行動だったのではないか。
・欧州で差別された人々が新大陸に逃げ込んで、その先住民へ攻撃と迫害などをしていった。
 そこで造られたのがアメリカという国。つまりアメリカは被差別の最終駅になる。
 だから潜在意識の中で人類を恨み、攻撃的になり、非常に強くなった、という。
・ヨーロッパ人が、人種差別に基づく残虐性を発揮して世界制覇を果たしたのは、
 強烈な被害者意識があったからだという。 それをもたらしたのは、白人の始まりが白子で、そのために黒人から
 アフリカから差別されて追われたことと、ローマ帝国に無理矢理キリスト教を押しつけられたことだという。
・多神教の日本も欧米の圧迫に耐え切られなくなり、唯一絶対神という天皇制を発明した。
 近代天皇制は一種の一神教、擬似一神教として、外に戦争を仕掛けるようになった。
 人類の不幸を被抑圧民族の連鎖という神経症として論じている。これがル・サンチマンである。
▼ 知識を持ってしまった人間は、己の生の限界も知ってしまった。そして未来の不安と恐怖という

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03月16日(土)
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