ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■1181, カント ー 哲学についてー11
カントの主張した理想的な道徳的共同体である「目的の王国」は各人がそれぞれ自律的な人格を
手段ではなく目的として尊重する国家である。
「目的の王国」は、カントの言葉で言うと、全ての人間が「幸福を求めて生きるのではなく、
幸福に値する人間になれ」るように、自分に対しては道徳的完全さを求め、他人に対しては
幸福を促進する努力を続けることで建設される。



*永久平和のために*

 1795年発行『永久平和のために』は、難解な文章で有名なカントの著作の中において非常に
解りやすく、今日でもよく読まれている一般思想書である。
この本は現在の国際連合の前身である国際連盟の成立のきっかけにもなったと言われるが、
それは、第一次世界大戦後、アメリカの第28代大統領ウィルソンの「14か条の提案」
に盛られた世界平和秩序維持の原則こそ、カントの『永久平和のために』から学んだものに
他ならないと考えられるからである。

 当時、欧州においては戦争肯定派が多く、永久平和の提案は画期的かつ批判的な考えであった。
執筆の直接の動機は1795年4月にフランス・プロイセン間で結ばれたバーゼル条約への不信
からだという。(事実、両国は10年程後に再び戦火を交えることとなった)

 この本では、殲滅戦を防ぎ、永久平和の展望を開くための諸条件としての第1章の中で、
常備軍の撤廃など6項目の「永久平和のための予備条項」が挙げられており、永久平和が
実現するための具体的な諸条件として、第2章の中で3項目の「永久平和のための確定条項」
が挙げられている。
諸国家間での「国際連合の設立」は、「共和的体制の樹立」、「世界共和国の建設」とともに、
第2章で述べられている。

カントによれば、戦争は個人間のものであろうと国家間のものであろうと、道徳上、悪であった。
戦争が人格の品位を壊し、自由を損なうからである。
「戦争はあるべからず」というのが実践理性(良心)の絶対的命令であり、戦争のない
永久平和こそは人間の到達すべき義務なのである。
われわれは一歩一歩、永久の平和に向かって無限の努力をしなくてはならない。
補説においてカントは、永久平和の到来は「偉大な技巧家である自然」によって保証され、
それは理論的に予言するものではないが、永久平和が単なる空想ではなく、それに向けて
努力することの意義を保証するとしている。

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 2003年06月27日(金)
814, 「ありがとう」の言葉 −6

 昨日、現地見学ということで千葉の越谷に行ったが、どうしても現地の場所がわからない。
たまたま通りがかりの自転車に乗った女の人に聞いたら、そっちに行くから案内をしてくれる
という。ところがなかなか現地のその場所がわからない。
普通なら、途中で「誰かに聞いてください!」というのが当たり前なのに、30分近くも
一緒にさがしてくれた。
人品のよい、かなりの人というのは勘でわかったが、こういう時の親切は本当に嬉しいものだ。
最後にお礼を言おうとしたが、逃げるように帰って行った。
その時ハッとしたのが、「ありがとう」という言葉が心から出ていたことだった。
さがしている間に何回も何回も「ありがとうございます」といっていたのだ。
「ありがとう」といい続けていれば有り難いことがよってくる。
先日から「ありがとう」の言葉を繰りかえしていたために、ありがたい気持ちが伝わったのだ。
もちろん、その人がそれなりの人品の人という前提があったが。
「ありがとう」を口ずさむ習慣を身につけて、実感として自分が一番足りなかったのが、
「ありがとう」という気持ではなかったかということだ。
私の場合は特に亡くなった両親に一日千回いったとしても、足りない。
まして恩師や上司や先輩に対して考えてみると、数千回いっても足りない位だ。
そういう視点で周囲を見渡すと、幸不幸は「ありがたい」という気持ちをどれ位持てるか
どうかで決まってくるのが歴然としている。
何か修身みたいな話だが、やはり歳をとった為なのか?

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06月27日(日)
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