ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■8518、人生で一番良かった時節は(10.20年スパンでは)
カッコウの卵は宿主の卵よりほんの少し早く孵化するが、生まれた雛が真っ先に
やるのは、後ろ向きに巣の中をヨチヨチと一周し、背中に触るものを全部外に放り
出すことである。これは多くの鳥の雛が持っている、糞や卵殻を排除して衛生状態
を保つ行動が元になっているようなのだが、カッコウの雛ではこの行動が徹底する。
結果として、自分以外の、孵化寸前だった宿主の卵を放り出して皆殺しにし、
巣を独り占めする。

それから、本来4、5羽の雛を育て上げられるだけの給餌努力を一身に受けて、
親よりも大きく成長する。ところが親鳥は「自分の巣にいる」「黄色い口を開けて
餌をねだる」という二つの刺激に操られて、餌を与え続ける。そして巣立った
カッコウはやがて飛び去ってしまうわけだ。

11月05日(火)
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