ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■7416,閑話小題 〜今日もYouTube
* 古代、神々は怒り狂っていた
怒りをテーマに、これまで多く書いてきた。
先週末の朝日新聞の日曜版<Globe>の特集記事が…
【angry? 怒りの正体】であった。様々の切口が新鮮の内容。
その一つが、『古代から神々は怒り狂っていた』のテーマ…
〜その概要は〜
≪ 平和が続いている現在、なかなか怒れない時代になった。
古代から神々は怒り狂っていた。
・古代からの有名な怒りとしてホメロスの叙事詩「イリアス」の冒頭で
「アキレスの怒り」を挙げる。「イリヤス」はトロイヤ戦争10年目に生じた
怒りと、それによってもたさらせられた悲劇の作品。
・旧約聖書にも神の怒りが記されている。人間の堕落に怒った神が洪水を
起こしてノア一家と動物たちを残して滅ぼした「ノアの方舟」がそれ。
・ローマ時代に怒りを考察したのがセネカ。皇帝をネロのブレーンとして
支えたが、後に謀反の疑いで自害させられた。セネカは随筆「怒りについて」で、
「怒ることは所詮無益なこと」「しばし我慢をすればよい。そら、君たちを
同等とする死がやってくるではないか」と説いている。
・フランス革命や米独立戦争などは民族の怒りが発火点になり、社会改革
の起動力になった。自爆テロも一種の怒りの表出だという見方がある。
・江戸時代は武士がサラリーマン化して、怒りや、暴力をふるえなくなった。
・明治時代になると、外国への民衆の怒りを利用して富国強兵にはしり、
戦争に突入していった。
ところが、現代は「怒れない社会だと、宗教学者の島田裕己がいう。
パワハラに会えば、転職の道があり、「逃げ道はいくらでもある」
<グローバル化で、全てがつながり、個人の自由の領域が狭まった。
世界が安定を求める中、人々は抗えず飼い慣らされていく」
一方、元仏レジスタンス闘士のステファン・エセルが2010年に発表した
冊子「怒れ! 憤れ!」は世界35ヶ国で計450万冊を売るベストセラーに。
その中で、無関心でいると「人間が人間足らしめている大切なものを失う。
その一つが、怒りであり、怒りの対象に自ら挑む意志である」と… ≫
―
▼ 老いは、正常な人間を異常の人間に変えていく。老いること自体が「病気」
のためである。それを本人も周囲も全く気付かいため悲劇が起こる。
『自由、平等、博愛』という欧州が生み出した建前。これに対して、無知の
大衆は怒っている。世界のごく一部の人たちが、その富の半分を占有している
現実が世界に知られれば、それは怒って当然。古代から、神々が怒っていた
のだから、現代の人たちが怒らないでいられない。最近、シネマ館でみる
ハリウッドもの。先週末に見た『ゴジラ』も大画面の中で、怪獣同士の闘いの
中で街中を破壊尽くす。その背景音に、日本の囃子まで入っている。観客に
破壊を共有させて、怒りの蓄積を破壊と共に飛ばしてしまう。老いの最大の
敵は、老化から出てくる怒りの感情。 何とも嫌な無念な姿である。
それらが群れると「溝だめ」になる。
―ー――
2012/06/04
老いの見本帳ーダークサイト −8
「老いへの不安 歳を取りそこねる人たち 」春日武彦(著)
* 老いと鬱屈
私の嫌いな言葉に「世間」がある。日本の社会は、「世間」という言葉と
視線に常に怯えて暮らしている。属している社会が固定化されているほど、
そこには難儀なものを抱えたグロテスクな世界ができている。それで一生
何も出来ないで死を間近にしたときに、その正体に初めて気づくのである。
その不快な毒を体内に蓄積して、ただれている世間という虫。シラミである。
老化は、否が応でも毒が蓄積されている。そう、世間の一員に陥っていく。
だから、熟年になったら群れてはならない。
ー次の箇所は、老いの屈託を巧妙に表現している。
≪老いることは、人生経験を積むことによって「ちょっとやそっとで動じない」
人間になっていくこととは違うのだろうか。難儀なこと、つまり鬱陶しかったり
面倒だったり厄介だったり気を滅入らせたり鼻白む気分にさせたりするような
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06月04日(金)
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