ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■7057,読書日記 〜「笑い」の解剖 〜1
パンデミック禍の最中で、プッツンということですか! なる程、生きてきた
ように、死んでいくことになる。
――――
2016/04/04
閑話小題 〜『男って、定年になったらいらないのよね!』〜@
『老いかたレッスン』渡辺淳一著 より
* 産業廃棄物の末路
第二の人生の準備のない人の末路は哀れである。
この言葉は、著者の淳一が、老後の生き方の講演で、聞こえてきた言葉。
リタイア後、邪魔者扱いされている団塊世代の夫に対する、奥方の、
『男って、定年になったらいらないのよね!』が、耳に聞こえてくるようだ。
私自身が、その一人だからこそ身にしみる。ただ、少し離れた仏間に、書斎・
兼パソコン・コーナーをつくって棲み分けて、何とかバランスがとれている。
また日中は、互いに違ったスポーツ・ジムや図書館に行ったり、別行動が多く、
それで丁度良い間隔が出来ている。 一般的に、夫は妻より7〜8年も早死に
するが、これも長年の仕事からくる磨耗の結果。
雄ライオンも、支配下の群れを、何時か、より強いのに敗れて乗っ取られた
後は、離れライオンとしての野垂れ死が待っている。先日、旅行帰り立寄った
居酒屋で、何処かのOBらしきグループ7〜8人が、不在の元同僚の悪口が、
襖を隔て聞こえてきた。退職後も、会社の首輪と紐を付けたまま集まって、
昔の傷口を舐めあっている姿が、痛ましい、というより何とも哀れ。
定年後の寂しさを紛らしているようだが、せっかく解放されて、自由を謳歌
できるのに、今さら何だろう? 飼い主の家が全世界で、それも仕方がない
といえば、ないが。 こういう人が、四六時中、家でゴロゴロしていたら
連れあいは、地獄。そういう私も大同小異。 それでも一日単位では、
スポーツジム、図書館、早朝の一時間のミニ・サイクリングに。週単位で、
シネマと、月単位では、何処かの飲み会に。年単位は、家内の鞄持ちの旅行と、
何とかバランスを保っているだけ。
一般的に、夫が驚くのが妻の外出の多様さという。何せ、長年の主婦歴と、
横に繋がる人間関係が幅が違う。『あの人は、息子の小学校時代の友達の母親
で気が合うの』とか、『今日は大学の同郷OB会の幹事の打ち合わせ』とか、
地元密着型。 ところが、男は縦社会の他動型ロボットで、指示をされないと、
動けない。 「自由の不自由」で、自失呆然。 家に篭るが、妻から家から、
追い出されて、午前は図書館か、公設のSJ辺り。午後からはSCのベンチで、
人通りを眺める日々。これが慣れると悪くないらしい。
そこで、小遣い格差と教養格差がシリアスに出てくる。 ーつづく
07月10日(金)
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